韓国映画「愛している、愛していない」公開初日の様子
本日(2013/3/16)公開初日の「愛している、愛していない」を9時30分(初回)の回に観てきました。場所は新宿武蔵野館で、9時5分くらいに行ったところ、すでに行列がずらりて出来ており私は立ち見となってしまいました。
その次の回もずらりと列が出来ていました。さすがに、「シークレット・ガーデン」で主演したヒョンビンの人気に負うものが大きいなと感じた次第。
映画館のロビーには「衣装・パネル ディスプレイ開催!」を開催中で太っ腹なことに写真撮影OKというもの。
ヒョンビンだらけの場面写真 韓国版オリジナルビジュアルの大型モニュメント
監督・脚本:イ・ユンギ
原作:井上荒野「帰れない猫」
キャスト ヒョンビン、イム・スジョン、キム・ジス、キム・ジュンギ
突然の別れの切り出し
それは金浦空港へ向かう車の中で彼女が日常会話のように切り出した「私、出ていく」という言葉。運転をしていた彼は良くある韓流ドラマのパターンのように車を急ハンドル/急ブレーキをしてどなりつけるような詰問をすることなく、受け入れてしまう彼。彼女は「ケンチャナヨ?(大丈夫?)」と質問してしまうが、彼は多分、大丈夫と答える・・・。
このシーンなんだけど日常会話の時から彼女が別れ話を切り出すタイミングで車がトンネルに入るんですよね。それで、場面転換の効果を狙っている。さらに、車の外からフロントガラス越しに二人を撮影しているのだけどかなり長い時間を1カットで撮影している。これNG出してしまうと車をまたもとに戻さないといけないからかなりプレッシャーのかかるシーンじゃないのかな?
最後の日
彼女が旅行から帰ってきてから二人の様子を淡々と表現していく。彼女を責めることなく、梱包の手伝いをしたり、二人の思い出のレストランを夕食のために予約している彼。
彼はほとんど感情を出さない。出さないけど、ちらり、ちらりと内面の感情が染み出てくるような演出となっている。
彼女の方も派手に感情を出すようなことはしないかったけど、とうとう「なぜ、私を怒らないの」と怒りをぶつける。確かに観ているこちらも彼の自分の胸の内を抑制している様子は伝わってくるので、なんでその想いを彼女にぶつけないの!!と苛々してくる。
そんなタイミングに首輪をした子猫が迷い込んでくる。さらにその子猫を探して隣人夫婦がやってくる。
感情のほとばしり
ヒョンビンがものすごく抑制的な演技をしているので、ちょっとした感情の表出が本当に少しなのだけどきっちりと観客に伝わってくる。一番伝わってきたのは、子猫にひっかかれた傷を治療してくれる彼女に溢れる想いを必死に押さえつけている彼の様子。
もう、そこでぐっとハグしろよ~と声援を送るのだけど何もしない彼。自分が傷つくのを恐れて反発する言葉や戻ってほしいという想いを行動に出せないのかな? きっと、そこが彼女の不満点なんだろうけど、それを今まで指摘してきていなかったように思えるので責任は同じだけ彼女にもある。
ほとんどが、ヒョンビンとイム・スジョンのやり取りだけで成立している映画。その微妙なやり取りを楽しむ映画なんでしょうね。
途中でところどころに晴の時の部屋の様子が差し込まれるのだけど、それは何を暗示している場面なのだろう。愛していたころの思い出と言う暗示なのだろうか?
そして、エンディング。この映画のコンセプトを考えてみるとああいうエンディングしかないのだろうけど、それにしても、愛想がなさ過ぎ。
ヒョンビン好きにはたまらない映画(サービスショットあり!)だろうけど、一般の人向けと考えると誰にでも勧められる映画とはいいがたい。5点満点中2点。
なかなか、辛めの評価としましたが、大半の方にはこの評価は同意いただけるとものと考えます。
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