今回のイ・サンは「優しい言葉一つかけてやることはできなかった」
女には大甘の英祖でしたの巻。実の息子である思悼世子(サドセジャ)への仕打ちからすると温情過ぎる今回の処置。孫であるイ・サンは「グレてやる」の一言くらい英祖に言ってもいいのではないでしょうか? 英祖のこの甘い温情が後のイ・サンの苦労の一つになっていくのは明らか。いくら当時66才の英祖に嫁いできたチョンスン(貞純)王妃が15才だったとは言え、いたずらではなく王族に対する暗殺行為なんだから死罪でしょう。
英祖はおそらく思悼世子(サドセジャ)の一件以来、身内に対する厳しい処置を回避しようとする心理が働いているのではないでしょうか。とはいえ思悼世子(サドセジャ)は死んでしまっているんですよね。イ・サンにとっては英祖の心理がたとえ理解できても不公平極まりないということで認められないでしょう。
イ・サン 第2巻―韓国ドラマ・ガイド (教養・文化シリーズ) (ムック)
王妃の弁明
キム・ギジュの不用意な一言から今までのイ・サンの暗殺計画の黒幕がチョンスン(貞純)王妃だと英祖に明らかになってしまい動揺する王妃。この絶体絶命の窮地からとにかく自分が助かるために一縷の望みを託して英祖に直接面会へ行き、キム・ギジュから恐ろしい話を聞いたとして、誤解で済ませようとするガッツには敬服します。私ならここまで事態が進んでしまうと心が萎えてしまい、たとえ死罪になると判っていても動く気にはならなかったでしょう。
チョンスン(貞純)王妃の死に物狂いの弁明も途中で英祖に遮られてしまい英祖のもとから出てきた時には抜け殻のようになっていました。これで万事休すと思われたが英祖が幼い身で嫁いできたチョンスン(貞純)王妃のことを以前から不憫に思ってきたことと英祖の思悼世子(サドセジャ)への処罰がトラウマになっていたことから死罪をまぬがれた王妃。これで政治的な権力は失ってしまったように見受けられるが転んでもただでは起きぬ王妃のことどこかで復活することでしょう。
英祖の後悔
英祖が今回の一件を事故として認定したことは思悼世子(サドセジャ)の処罰がずっとトラウマとなって英祖を縛っていることを明らかにしている。
イ・サンに対して「すまぬと思っている」と語り、王の肖像画の下絵をタク・チスに代わって描いたソンヨンに梅の絵を描かせ、その梅の絵を見て「死んだ息子の描く梅の花にそっくりだ」と語ったのは思悼世子(サドセジャ)への鎮魂の思いか。さらに、ソンヨンに誰から絵を習ったかを聞き父親からだと聞いて「柱のように子を支えるのが父親」と語ったのは英祖の後悔の念を表している。
それで、ソンヨンが英祖の寝所に呼ばれたということは周りからすると王からお情けをもらったということに理解されてしまう。英祖の側室になるかもしれないと思われるかもしれない。このあたりが予告編でタク・チスがソンヨン様~なんて叫んでいる理由でしょう。
さらに、宮中を誰にも知られずに抜け出したイ・サン。本当にグレてやる~って感じでしたね。今回の一件はイ・サン陣営にもかなりの打撃になってしまいました。さぁー、どうなるのでしょう。
コメント
史実を知らないのですが、それにしてもあまりにもあまりにもな展開でした。
王妃が嫁いで10年?15年?ってことは、王様はもう80歳前後ですよね。この時代に80歳とは、相当長寿だと思うのですが、長年王の座にいることで冷静な判断ができていないのでは、とどこかの国に多数いる長老議員や長老首長と重なるところがありました。
サンじゃなくてもぐれると思うし、ぐれて当然だと思います。
これから先の展開も気になります。
「イ・サン」第30回「王の慈悲」
王様~!な回でした。 消化不良というか何と言うか、サンやテスじゃなくてもやってられません(-_-;)。
仰る通り、英祖にしても珍しくアマちゃんな決断でしたね。確かに思悼世子のことがトラウマになってるんでしょう~~~☆☆
王としてはちゃんと最低でも王妃を廃位にすべきでした。
サンとしてはまたまた大変ないばらの道ですね。黒幕が意気揚々と生きてるわけですから。別に何か剥奪されてないし。
いつ王妃が復活してもおかしくない状況になってます!!
王様は、サドセジャのことについての後悔というか反省をこれからセソン様に伝えていくんでしょうね。つらい・・・。
王妃にもう表に出るなと命令したとしても、それを知っているのは王様と王妃だけ。
きっとセソン様が王様になった後、反故にしていくんでしょうねぇ。黒幕としての王妃の活躍はまだまだ続きそうです。