イ・サン 第76話「決戦の時」

今回のイ・サンは「風に舞い散るほんの一握りの灰」

自分の罪を決して認めようとしない貞純(チョンスン)大妃(テビ)に対して、同志だった重臣たちを犠牲にして手に入れた権力についてイ・サンが語った言葉。これって、

イ・サンの権力に対する認識—イ・サンが民のために良かれと思う考えを実現する手段、貞純(チョンスン)大妃(テビ)が認識している権力—自分が満足を得るためだけの実現手段

と認識にずれがあるので、こんなことを言って説得しようとしても無駄なんじゃないかなと感じてしまった。だから、チェ・ソクチュが老論派の根を絶やさないために貞純(チョンスン)大妃(テビ)を守るという方針は間違いなのではと感じてしまう。貞純(チョンスン)大妃(テビ)は老論派を継続させるなんてことを優先順位の高いところに置いていないのじゃないかな。

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クーデター勃発

「だまされたのは俺たちだ」「灯りが消えるこの時を待っていたんだ」対策を取ろうとするテスたちだったが無情にも灯りが消える。ところで、とてもスムースに灯りが消えたのだけど、まるで電灯みたい・・・。

気配を感じて危険を察知したイ・サンが剣を構える。そこへテスがイ・サンを守るために突入「命を惜しければ剣を捨てよ!!」壮勇営の兵士達もかけつけて、ソ・ジャンボが寸前に気づいたことにより、老論派によるクーデターは未遂となる。

チェ・ソクチュは戦いに破れたのを察知すると観念して、いさぎよく逃亡する気はなし。連行されていくチェ・ソクチュをはじめとした老論派の重臣たち。

ところで、ソ・ジャンボの働きは有効だったのかな・・・。ソ・ジャンボが騙したのはミン・ジュシクであり、ミン・ジュシクは囮の暗殺計画の実施責任者。つまり、騙されて捕まったところで問題ない、むしろ、騙してくれたおかげで囮とはイ・サン側は気づきにくくなったはず。不用意にミン・ジュシクが警備計画を聞いたりするからソ・ジャンボがもう一つの暗殺計画に気づいたようなもの。やや、整合性のないストーリー展開かと。

貞純(チョンスン)大妃(テビ)と権力

「結局、これがそなたの最後か」「いよいよ、大妃(テビ)様を裁く時がきたな」と、イ・サン。

貞純(チョンスン)大妃(テビ)を捕らえにきたテスに対して「王様にお会いしたい」と、しぶとく、じたばたする貞純(チョンスン)大妃(テビ)に冷たく「無駄な抵抗はやめよ。何をしようともはや大逆罪はまぬがれない」と言い放つテス。

そこへ現れたイ・サンは「大妃(テビ)様とこうして顔をあわせるのもこれで最後でしょうから」と、こちらも冷たく突き放す。「どうかお許しください。王様」「私は先の王様の正室でありあなたの祖母でもあります。どうか寛大な処置を」とイ・サンの情に訴える作戦に出た貞純(チョンスン)大妃(テビ)。「すべて終わったのです。これ以上、見苦しい真似はおやめください」とあくまでも拒否のイ・サン。「まだ、終わっていません。私は決してこのまま終わらせはせぬ」と捨て台詞を吐く貞純(チョンスン)大妃(テビ)は義禁府(ウィグムブ)に閉じ込められる。

そんな、貞純(チョンスン)大妃(テビ)に対して、イ・サンは「ファワン様と大妃(テビ)様は父上を陥れ。先の王様は悔恨の念を持ったままなくなった。ファワン様を流刑にし大妃(テビ)様を断罪せねばならない」とナイーブな発言。そんな弱腰対応だからイ・サンの死後に垂簾聴政なんてことをされてしまい自ら推進した改革があともどりすることになってしまうんじゃないのかな。

そして、始まる拷問取調べ。

チェ・ソクチュは同志たちに数百年続く老論派の根を絶やしてはならぬ。老論派だけが我々が生きた証だと諭す。その通りに罪人たちが拷問されても、そろって貞純(チョンスン)大妃(テビ)を庇う。

みかねたソ・ジャンボが「この俺が口を割らせてみる」と騒ぐ気持ちはわかるが単純なやり方では無理でしょう。こういう時は確固撃破で司法取引を持ちかけて裏切りを誘うというのが常套手段だと思うのだけど、それをしなかったのは大人の事情だろうか。

イ・サンで描かれている老論派というのは守旧派かつ民衆を搾取する存在としか描かれていません。それだけの派閥だとすると老論派の根を絶やすななんて考えは絶対に出てこない。我が身かわいさでホイホイと転向する重臣が続出しても不思議ではないはず。命と引きかえに守るべき大義というものをもう少し描いてくれたほうが理解しやすかったかと思う。

イ・サンは確固撃破などという変化球ではなくあくまでも直球勝負で貞純(チョンスン)大妃(テビ)に罪を認めてくれと頼む。「認めたら平民に降格される。それは死んだも同然。この命に価値があるのは大妃(テビ)にあること。大妃(テビ)の座のために重臣たちを犠牲にする」と貞純(チョンスン)大妃(テビ)は拒否。

イ・サンは「そうして、手に入れた権力は風に舞い散るほんの一握りの灰に過ぎぬことを」と貞純(チョンスン)大妃(テビ)に言い放つが貞純(チョンスン)大妃(テビ)の心をうったとは思えない。

テスがイ・サンに「大妃(テビ)様をどうなさるおつもりですか」との質問に、「苦痛の中で余生を過ごす。歴史に刻まれたその罪は永遠になくならない。誰よりもあわれなのは大妃(テビ)様かもしれない」と答えるが貞純(チョンスン)大妃(テビ)はそんなことを気にするとは思えないんだけど。

イ・サンの改革

朝廷をやめたチャン・テウが地方官吏に文句を付けている。どうやら地方官吏と調査官(暗行御史)が結託して腐敗している模様。そこへチョン・ヤギョンが唐突に登場。実はチョン・ヤギョンも暗行御史としてこの地に派遣されたのだ。腐敗を正すチョン・ヤギョン。

そして、大将に昇進するテス、カン・ソッキ、ソ・ジャンボ。大将となったテスはソンヨンの墓にお参りし大将になったことを報告。

細部に渡りイ・サンの改革が行き渡るかと思いきや、エンディング直前にぐらりとするイ・サン。さて、どんなラストになるのか楽しみです。

また、2010/2/11 午後3時30分 BS hiで韓国ドラマ特番「韓国歴史ドラマの巨匠 イ・ビョンフン監督の世界」が放映されます。

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