韓国歴史ドラマの巨匠 イ・ビョンフン監督の世界

BS hiで「韓国歴史ドラマの巨匠 イ・ビョンフン監督の世界」を観ました。チャングムで一躍日本でも有名になったイ・ビョンフン監督に密着し、監督の考えや想いに迫る番組でした。

やはり、その道でトップに立つ人というのは言葉にも深いものがあり、ビジネスマンにも参考となる考えがありました。

ホジュンで従来の時代劇を打ち破ったスピーディーな会話と台詞を現代風にして人気を博し、チャングムで世界的に知れ渡る。イ・サンでは時代の求めるリーダ像を描いています。

韓国時代劇のすべて-イ・ビョンフン監督、全自作を語る- (キネ旬ムック) [ムック]4873767032

トンイ

そして、2011年4月10日から放送開始される「トンイ」の撮影風景が流されますが、とても美しい映像となっています。

  • 花びらが散るオープニングシーン
  • 夜空に色とりどりの紙風船が飛ぶシーン

そして、なんと言ってもヒロインが美人!(おい!そこかい)

トンイは朝鮮王朝19代王・粛宗(スクチョン)とその側室で、後の英祖王(イ・サンの祖父です)の母となったトンイのドラマです。 張禧嬪(チャンヒビン)の観点からは何回もドラマ化されているがトンイは完全に歴史に埋もれてきた自分物であり、歴史の脇役。史実に登場するのも側室になってから。英祖は母親の身分が低くすごく苦労したけど素晴らしい教育をトンイからしてもらった。

トンイを演じるハン・ヒョジュを監督は演技はうまくないけど、監督が演技指導して、生涯残る作品にするからと口説いたとのこと。そして、チ・ジニが演じる粛宗(スクチョン)は既存の王のイメージではない描き方をしている。

イ・ビョンフン監督の仕事スタイル

全ての俳優との信頼関係が大事というのが監督の信条。

MBCドリームスタジオでは、週2回の放送のために、毎週日曜日からスタートする。脚本が届き本読みを毎回3時間行う。その時にイ・ビョンフン監督は解説しながら、俳優に演技しどうしていく。本読みが終わったら解散かと思ったらリハーサルが行われ、さらに、台本が届いてから5時間後に本番が行われる。本番は深夜過ぎからされ朝8時前に終わる。ところが、監督は今日の夕方からの撮影に使うセットの準備チェック。体が持つの?!という感じ。

水曜日は龍仁(ヨンイン)にあるオープンセットでの撮影で、ドラマの撮影に週末まで続くとのこと。ちなみに、龍仁(ヨンイン)で撮影された時代劇には「太王四神記」、「チュモン(朱蒙)」、「イ・サン」、「善徳女王」などあります。

月、火の70分ドラマで、その2回の放送に対して放送前の1週間しかなく、十分にセリフを覚える時間がないというのは業界人の共通認識のようです。それでも、やり続けるのは韓国人のドラマ好きと激しい競争にあるそうな。ドラマ好きの理由としてあげていたのが、小さな国で大きな国に囲まれているため常に侵略の脅威に晒されていて、北と緊張状態にある弱小国家。それでも頑張ってどうにか生き抜く方法は夢を見ること。現実は辛いがドラマを見ればカタルシスを感じるのでドラマ好きが多いという理屈。

ビョンフン監督の信条

  1. 絶対に倒れるな
  2. 大変だからこそ楽しく

そして、部下への気配りもしっかりとされていて、スタッフとひんぱんに食事をするそうで、スイトンが好物だそうです。ビョンフン監督の仕事の仕方は私の胸に刺さる部分があります。厳しい仕事をしている時はどうしてもしかめつらしい顔してぶす~という感じで仕事してしまっているのでおそらくまわりの人に悪影響を与えているのだろうなと反省しました。

イ・ビョンフン監督の歩み

ビョンフン監督は1944年生まれ、お父さんは朝鮮戦争起きて3日後出て行って帰ってこなかった。母はずっと働きつづけ。このお母さんがたくましくて一生懸命働いて育ててくれた。画面にも出ていましたがピーンとした感じのお母様でした。この母があるのでチャングムのようなたくましく強い女性を描くことが多いのでしょう。

ドラマは最初は現代劇を担当。33歳で結婚。この結婚は当時のビョンフン監督の仕事に対しては完璧に失敗。何日も徹夜していたのが、恋愛により脚本家との作業をしなくなってしまった。当然、視聴率最悪。

外されたときに歴史ドラマと出会う。朝鮮王朝500年シリーズ 500回。7年間作った。これがあるから今のビョンフン監督があるのでしょうね。52歳に制作局長に昇進したのを機にドラマ演出をしりぞく。しかし、番組の視聴率悪くてやめさせられる。旅に出て、もう一度ドラマを作ろうとして作ったのがホジュン。おもしろい歴史ドラマにするために従来の時代劇と比べてセリフをスピーディーにし、色彩を研究し、取り入れた。

そして、チャングムにより世界に轟かせる。こんなことになるなんて夢にも思わなかったそうで、韓国の視聴者にただただ見てもらおうと作っただけ。チャングムを通して今の女性にファンタジーを見せた。

ソウル女子大 チュ・チャンユン教授の論文によるとビョンフン監督の作成する時代劇は「想像的歴史ドラマ」で歴史の周辺にいた人、支配されていた人を描いている。

自宅はマンション。当然のように揃えられた朝鮮王朝実録。これがネタ本のようです。奥さんはイ・ギョンシン、娘はイ・ダウン、息子はイ・ウニョン。

俳優やスタッフが語るビョンフン監督

  • 英祖役をしたイ・スンジェ — 唯一無二の存在
  • キョン・ミリ–チェ尚宮は悪役だと思わずにやった。イ・サンでは無条件に良い人ということで出たのだけど、途中で違った・・・。
  • パク・ウネ–チャングムとイ・サンは特別
  • 撮影監督キム・ヨンチョル–画の感覚の優れた人で役者の顔から艶が出る。女優には一番綺麗に映ったと言わせたい

やっぱり、頂点にいる人の考え方や仕事の仕方は分野が違っても参考になります。トンイが楽しみです。

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