チャングムの誓い 第27話「偽りの自白」 地上波
今回のチャングムは「命を与える母の愛」
テーマに無償の愛を含めようかと思っていたのですが、ハン尚宮(サングン)はチャングムに命を与える代わりに大きな使命を負わせていましたのでテーマをこのようにしました。チャングムのドラマの隠れた大きなテーマとして母があります。優しい母ではありますが、チビチャングム時代には言う事を聞かないチャングムを罰するために棒(この棒の名前ってあるのでしょうか?)でふくらはぎを叩くという厳しい母でもありました。2話でミョンイが死に行くときはチャングムに宮中に入って母の無念を晴らしておくれとチャングムの肩に重荷を背負わせました。
今回も母親代わりであったハン尚宮(サングン)はチャングムに同様の使命を託します。2人の母親の無念を晴らす使命とチョン最高尚宮(チェゴサングン)の志を負わされたチャングムはチャングムならずとも「そんな重荷を背負うのは嫌です」と言いたくなるのは当たり前です。
今回のチャングムは、
- 硫黄アヒル事件の冤罪化
- ハン尚宮(サングン)とチャングムの絆の深まりと志の引継ぎ
がテーマとなって展開していきます。
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硫黄アヒル事件の冤罪化
硫黄を飲んでいるアヒルは人間にとって毒なのか薬なのかという課題に対して、実際に再現実験をやってみることになる。
しかし、この再現実験はかなり無理のある設定でかつ、チャングムとハン尚宮(サングン)の無実を証明するには詰めの甘いやり方をとってしまったと言わざるを得ない。
- 現地の村人たちはアヒルを食しているわけで、誰も病に倒れたものはいないのになぜ、再度実験するのか根拠薄弱。
- 薬は人によって効き方は様々で毒にもなると医員たちは主張していたはずだが、それに対する反論にならない。やるとすればもう一回、中宗に食べさせるしかないのだが。
- 同様に試食するものを無作為(建前上は)選択しているのも、医員の主張を無視したもの。
- さらに、ネグミの長官は今回の再現実験で最も重要な無実を証明する試食者を誰にするかを周到に準備しなくてはいけないところを、その場で選ぶというミスを犯し、チェ一派の策略を許すことになった。
結果としてヨンノが実行者として手を下したホンイに毒入りアワビを食べさせて。その上で手紙を再現実験の現場にいる女官長に届けさせ試食者に仕立て上げるという策によりチャングムとハン尚宮(サングン)の大逆罪は確定してしまった。ホンイは知らない間に毒を食べさせられたわけで気の毒といわざるを得ないが当初の試食者候補だったマッケは自覚して毒を食べていたはずで、ここまでくればチェ一族への忠誠心は立派なもの・・・。
そして、ここからは畳み掛けるようにチョ・グァンジョ(趙光祖)に結びつく人物としてチョンホの副官に白羽の矢が立ってしまう。
趙光祖 1482-1519。李氏朝鮮時代の代表的な朱子学者。朝鮮朱子学の整理と普及に努めたが、1591年の已卯士禍で殺される。
はてな より。検索キーワードに趙光祖が多かったので、記述しておきます。
ハン尚宮(サングン)とチャングムの絆の深まりと志の引継ぎ
アヒル屋のおっさんが、拷問に耐えかねて嘘の自白をしたために死罪になる可能性が高いとみたハン尚宮(サングン)はチャングムに累を及ばないように自身も嘘の自白をして、罪を認めてしまう。
牢獄に戻されたハン尚宮(サングン)を見下ろすかのように立つチェ尚宮(サングン)。
「私に刃向かったのが罪。権力に刃向かったのも罪。お願い、このまま静かに逝って。もう二度と私にこんな真似をさせないで。」
こんなことを言われても、ハン尚宮(サングン)はチェ尚宮(サングン)にチャングムの助命をなりふり構わずお願いするのだった。
視聴者の恨みをチェ尚宮(サングン)に向けさせる名セリフ。この憎たらしいセリフがあるからこそ、この後のチャングムのカムバックへの応援とチェ一族への復讐が正当化される。
私たちはチェ尚宮(サングン)達が恐れる火種だから、私もお前を守ると言うハン尚宮(サングン)に「そんな重荷を背負うのは嫌です」とチャングム。いくらスーパーウーマンのチャングムと言えどもこの状況で前向きに生きていける気持ちになるというのは無理というもの。そんなチャングムに「おまえは私の子、娘よ。可愛い子を死が待つ道に連れて行くことはしない」とハン尚宮(サングン)「生きて、生き延びて」と力づける。
チョンホが捜査でつかんだチェ・パンスルとオ・ギョモとの癒着の証拠との引き換えで打ち首を免れ、奴婢となり済州島送りとなったチャングムとハン尚宮(サングン)。
拷問取り調べにより衰弱したハン尚宮(サングン)を背負ったチャングム達が向かうのは済物浦(漢江の河口に開かれた港)。 ----実際にはこのシーンは済州島で撮影されているとのこと。なので、ハン尚宮(サングン)の墓が済州島にある・・・・。
チャングムに厳しく指導したけど他の尚宮(サングン)に替えて言われないかと心配して、一晩中チャングムの寝顔を見ていたとチャングムの背中でハン尚宮(サングン)は語りかける。そして、チャングムのことを「お前は投げ出されても花を咲かす花の種」とドラマの中でも一番(私の中で)の名セリフ-----今回、字幕版で確認したところ「氷の中に投げこまれても花を咲かす花の種」とあった。普通、花の種って投げ出されても花は咲くよな~~と、冷静になった時に思ったのだけど、字幕版を観て納得。さらに厳しい氷の中という条件がついていたのね--------。原語どおりに訳されているかは不明ですが、この方が理解し易い。
そして、チャングムが必死になってハン尚宮(サングン)の意識をもたせようと調理法を尋ねるシーン・・・・。しかし、「私は先に宮中に戻るは」と逝ってしまうハン尚宮(サングン)。
「私は悪いことなんか何もしていないのに、私もう頑張りません。絶対にハン尚宮(サングン)様の言いつけは守りませんから・・・」とチャングムが言いたくなってしまうのは痛いほど分かる。どんな時でも希望を失わずに前向きに生きてきたチャングムが今回はぼっきりと心を折ってしまった。それほどの絶望。
今回のチャングムの悔しさと絶望をしっかりと受け止めることが今後の医女編でのチャングムの医者としての精神と復讐者としての親切なクムジャさんチャングムの気持ちの矛盾と葛藤が理解する手がかりなんだなと思った次第。初見のときはなぜにチャングムはあれほどチェ尚宮(サングン)やクミョンに復讐心を抱くのか、その激しさに戸惑いを覚えたのですが今回、この回を見直すことによりなるほどと思いました。
2006-05-07(15:49:15) - <!--00-->宮廷女官チャングムの誓い ( チャングム 感想(宮女編) ) - stanaka - TrackBack(12 Trackbacks)
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【このアイテムへのコメント】
satesateさん 2006-05-07 (17:52:12) IP:202.213.48.66
stanakaさん 2006-05-07 (18:32:26) IP:220.157.174.178
今回、見直してみての感想が手際の悪さでした。前回は意味がある再現実験かな?というのを感じていたのですが、今回はそれ以上に手際の悪さが気になりました。意外と実生活でも大事な局面なのにやっているかもしれないと振り返ったりしています。
井上直行さん 2006-05-07 (18:42:35) IP:59.190.81.210
コメント&TBありがとうございます
この再現料理というのは、
シナリオ的には“競い合い”に引っぱられた設定ではないかなと思います。
裁判的には、あまり意味ないんじゃないでしょうか?
アヒルが硫黄を食べているのが原因というのですから、どんな料理をしたってだめなはずです。
料理の仕方にはなんの関係もないはずです。
食べるのも、アヒル売りのおじさんにこそ食べさせるべきでしょうね。
彼の誇りはそこにあるわけですから。
両班階級出身の武官である副官が嘘の自白をするという設定は視聴者心理からムリなので、取調べ中に殺したんでしょうが、
そうするとますますアヒル売りのおじさんがかわいそうに思えてなりません。
stanakaさん 2006-05-07 (19:01:59) IP:220.157.174.178
再現料理は確かに裁判として考えると意味ないでしょうね。皇后派と皇太后=オ・ギョモ派の権力闘争の道具になっていたといえるのでしょうね。あるのは正義や真実ではなくどちらがずる賢いかという結果しかなかったのでしょう。
>両班階級出身の武官この視点は気付きませんでした。
アヒルのおじさんの刑罰はどうなったのでしょうね・・・あれだけやられて、結局は脚本家から見捨てられた感じです。
terutellさん 2006-05-07 (21:47:57) IP:60.236.226.74
家鴨料理を試食させるなら、チャングムとハン尚宮に食べてもらえばいいじゃない、って思いました。
そりゃ、一番の利害関係者ですけど、数日前からずっと投獄されていて、このふたりほど何の細工もできない人たちはいない、と言ってもいいぐらいですもの。
第27話はあまりにつらい。
前にBS放送でも見ましたが、今回も、泣いて、泣いて、でした。
ちょしさん 2006-05-07 (21:52:10) IP:202.43.20.196
何度見ても号泣してしまうこの回、またもや今朝は目が腫れておりました。
ハン尚宮の無念さを思うと、胸がかきむしられるような気がしますが、今回は特に副官さんが気の毒でなりません。チョンホの身代わりになって、ネグミの長官に切られてしまったわけですから・・。
ここでストレスを極限まで貯めておくと、後半の爽快さがまた格別である、というのもわかっているだけに複雑な気持ちです(笑)。
けいさん 2006-05-07 (23:36:48) IP:61.23.161.15
チャングムは二度も母を失ったんですから、辛すぎますよね。どんな人間だって絶望してしまうと思います。
来週もまだ辛いけど、チャングムの復讐心が走り出すのを待ちたいと思います。
ちなみにふくらはぎ叩き棒はフェチョリと呼ぶそうです。
ふみえさん 2006-05-08 (22:55:52) IP:61.46.69.235
投げ出されるのは土ではなく、氷の中だったのですか?それは良いことを教えていただきました。
どんな冷たい不可能な条件下でも立ち上がるチャングムには、こちらの表現の方がずっとしっくりきますね。
とん子さん 2006-05-13 (00:37:41) IP:218.121.32.25
私の注目は牢の中のチェ尚宮とハン尚宮との対話。チェ一族として生きることを宿命づけられたチェ尚宮とチェ一族によって失脚させられたハン尚宮。2人の演技力は見ごたえがありました。
そしてチャングムがハン尚宮に「えびの和え物」の作り方を教えてほしいという場面。私はチャングムが味覚を失い宮中に追い出されるほどの崖っぷちに立たされたとき、味を描く能力を教え、2人一緒に乗り越えたあの料理。私は意味があると思っております。
来週は医女編のスタートですね。





コメント&TBありがとうございました。
再度料理をという時の、手際の悪さ。びっくりですよね、人の命懸かってるのに。
つい、皇后様の第二回競い合い「炊飯」の手際の良さが際立ちます。
さすがに2回観ると
ミン・ジョンホの副官キム・ヨンテクの忠義な男ぶりや、意外と鋭いヨンセン、
可愛げのない腰ぎんちゃくパク殿の同行が気になっています。