宮廷女官チャングムの誓い　第１７話「疫病と策略」完全版

今回のチャングムは「手に入らないもの」

とうとうクミョンが現場を押さえてしまいましたね、チョンホとチャングムが親密に話している現場を。さらには市場でチョンホがチャングムの為に小筆を買い求めているところまで見てしまっている。幸せな女としてルンルン気分で来たのに、恨みを持つ女として帰ることになってしまった。

そして空気を読めない女ーーチャングムにきつくあたってしまうクミョン。女官になった瞬間に、手に入らない彼になってしまったのだから、逆恨みというもの。そんな視点でクミョンが回想した見習時代のチャングム、ヨンセンがクミョンと出会ったシーンは象徴的。部屋の中には中宗とチョンホがいる。不思議な縁を表している。

人生、手に入れられないものは多々あるもの。初恋の人、最愛の人から大金だったり、さらには今年の夏休みだったりもするしー。

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秘伝の書

代々の最高尚宮が受け継ぐ秘伝の書を偶然にもチョン最高尚宮がチェ尚宮が所有していたことを知ったことに端を発した攻めぎあいが今回の話の中心。

受け継ぐ秘伝の書がチョン最高尚宮が就任したときには渡されなかったわけだけど、どういう理屈をつけて渡せないとしたのだろうというのは突っ込みどころ。

たまたま、風邪に酷似した症状の疾病が宮中に蔓延する事態が発生。その状況を利用してチョン最高尚宮も疾病に罹っているとして追い出しを図る女官長とチェ尚宮は悪だなー。

ここでエビデンスとしての診断書をよこせと騒いでもなんともならんかな。

ハン尚宮の秘策

ハン尚宮はチャングムを許すわけだけど、チャングムが許しを乞うシーンが可愛い。吹き替えでは「ねっ！ねっ！ねっ！」攻撃だったけど、原語では「いぇー、いぇー」だった。ヨンエさんだから何しても可愛いがーー世のオトーサンの８５％はそう思ったはず。←数字に根拠なし

ハン尚宮は切羽詰まって目先の解決に走るような人間になって欲しくないので、あのような処置をチャングムにしたと語る。私なんて切羽詰まると頭の中が白くなって、何かしらの解決策らしきものが目の前に提示されると良く考えずに飛びつくタイプなので、この言葉は耳に痛い。冷静に立ちどまって考えられる人は何回も修羅場を経験している人なんでしょうね。

いつでも食べられる刺し身というのが次回の競い合いのお題。それこそ、この時代では「手に入らないもの」といえるかも。チェ尚宮の解決策はチェ・パンスル商会の機動力の利用。金の力を利用した卑怯なやりかたという指摘があるかもしれないが、利用できるものは何でも利用するという観点からは正しいやり方。パンスルとしても新しい事業のネタができたわけで経済的にも正しい。間違いはぶっつけ本番で大した検討もなしにやったこと。チェ尚宮が秘伝の書の不法所持発覚した時にわざと負けてあげると言っていて女官長にまで立場わかってるの的な目をされたのはご愛敬か。

ハン尚宮の解決策は日持ちのする刺し身ーーエイの刺し身ーーであった。中宗の健康が元もとのトリガーであったわけで、エイの刺し身は健康にも良いとあるのでほぼ満点に近い解。あの匂いに中宗が我慢できればだが。窮すれば通じるというよい見本。ベンチャーでも知恵と工夫で大企業と戦えるということ。

ドラマではかなり後になるが、チャングムの解決策が提示されている。それは、鍼により魚を麻酔し仮死状態にするという策。これが究極の解決策。

さて、次回は明からの意地悪じじいが登場。チェ尚宮のダークな策略がどんどんでてくるようになる。ところで、チェ尚宮がクミョンに秘伝の書を見せようとして、どっこいしょと立ち上がるシーンのあの仕草は可愛いですね！