講演会「K-POPで考える日韓文化交流」を受講しました。

恵泉女学園大学 平和文化研究所主催の公開講座を2012/6/17に受講してきました。講師は古家正亨さんです。同大学では2013年度から人間社会学部・国際社会学科に「東アジア社会コース」が新設されるのですがそれもあっての公開講座のようです。連続講座「東アジアで生きる」(全4回)とあり、今回は1回目というわけです。2回目以降は以下のようになっています。

第2回 「ソウルから東アジアを考える」
日付:2012年7月12日(木)、午後12時15分~13時30分
講師:李省展(恵泉女学園大学教授)

第3回 東アジアの中の中国を語ろう:その歴史から現在まで
日付:2012年10月11日(木)、午後12時15分~13時30分
講師: 楊  志輝(恵泉女学園大学准教授)
         田中靖彦(恵泉女学園大学助教)

第4回 国際シンポジウム 「東アジアの市民と自治体:地域が社会を変える」
日付:2012年11月10日(土)、午後13時~16時 恵泉祭開催中!
講師:自治体関係者(交渉中)

当日の参加者は全体で約200名で私のような一般の参加は70名程度で130名は学生という感じでした。最初に先生方が挨拶されたのですが、

  • 恵泉女学園のヨン様と呼ばれています。
  • ヨン様ではなく仏様と呼ばれています。

といったノリのジョークをとばす気さくな先生方でした。

当日は古家正亨さんの講演のみでしたが、奥様のホミンさんもいらっしゃっていて最後に挨拶され、しっかりと韓国エンタメ会話帳 (YUBISASHI comics) を宣伝され最後に販売サイン会されていました。

韓国エンタメ会話帳 (YUBISASHI comics)
479584853X

古家さんとK-POPの出会い

古家正亨さんが色んなところで語ったり書いたりされていることなのですが、カナダへ英語留学していたのだけど同室の学生は韓国人で彼らが語る韓国のイメージが当時の(90年代)日本でイメージされていた韓国とは違うことに衝撃を受けてカナダからソウルへ渡ってしまった。そこで、おしゃれな韓国の音楽に出会ったのがきっかけ。

K-POPの歴史

YGンターテインメント社長のヤンヒョンソクがメンバーであったソテジ・ワ・アイドゥルが基礎を作った。当時の韓国の音楽はバラードとダンスしかなかったところに、ヒップホップ、ラップなどを持ち込みファッションや生きかたを示すような存在となり、リーダーのソテジは10代の文化大統領と呼ばれるほどの韓国社会に影響を与えた人。ちなみにこのソテジさんはイ・ジアさんの元夫であったというのが分かって最近大きな騒動になった。

このあとに登場したH.O.T.(エイチオーティー、에이치오티)がアイドル文化をスタートさせた。日本のアイドルとは違い、韓国のアイドルは反社会的メッセージをおしゃれな言葉に乗せて歌った。韓国のアイドルは骨太であった。

たしかに日本のアイドルに社会的なメッセージは望むべくもありませんが、その代わりに日本ではフォークグループがその役目を担ったのではないですかね。アイドルが登場した社会的背景が違うので背負うものも違ってしまうのは当然だと思います。

日本におけるK-POPの歴史

日本における最初のK-POPブームは2004年の「冬のソナタ」でやってきた。OSTが100万枚売れた。その後にパク・ヨンハ、リュ・シウォンが続いた。つまり、ドラマのOSTが支えた。

2005年の東方神起の日本デビュー。当時のファンは東方神起メンバーのお母さんに当たる世代。

2006年~2007年にかけて若い人が増えて世代交代を引き起こした。

裾野が広がったのは2010年のKARAから

音楽市場の展望

2011年音盤(ほとんどCD)セールで日本がアメリカを抜いて世界一になった。検索してみると日本経済新聞発ということで書かれたブログに売上高は約1570億円とあります。ソース元はすでに削除されているのか探せませんでした。おそらく、日本ではCDが全体の76%でアメリカでは40%(残りは配信)ということでメディアの差が金額の差に現れてきているのかなと思います。

そして、韓国の音楽市場規模は日本の1/35ということで市場規模は日本が圧倒的に大きくかつ磐石。この数値も直接的なものはみつけられませんでしたが、世界の音楽市場規模比較(2008年度 IFPI資料)を掲載しているサイトによると、

  • 2位 日本 51億7110万ドル 22.0%
  • 26位 韓国 1億1840万ドル 0.5%
    %は世界全体でのシェア

まあ、圧倒的な差です。韓国のアイドルグループが日本に上陸する気持ちは良くわかります。

しかし、K-POPのピークは去年(2011年)である。コアな層は変わっていないが俄かファンが去っていっている。J-POPが盛り返してきている。そこから何が起きるのか?

  1. 単独ライブはコアなファン層がいるのでまだまだ満員は続く
  2. しかし、オムニバスライブは人が入らなくなる。ファンはお気に入りを決めている。
  3. アイドルの売り上げの80%以上が日本からのもの。これが激減すると・・・。

韓国と日本の違い

YouTubeへの対応の違いが如実にあらわしている。

  1. 著作権保護の意識が強い日本はYouTubeにコンテンツをあげない。
  2. 韓国はどんどんYouTubeにあげて、見てもらう知ってもらう。
  3. 日本は音源で稼ぐ
  4. 韓国はライブで稼ぐ

ソニーがコンテンツを握っていたのにも関わらずアップルのiPODにしてやられたのも上にあるようにあまりにも著作権を守るという意識が強くてネット配信に乗り遅れてしまったのが一因。出版の分野でも一緒ですよね。電子書籍がなんで流行らないのって感じ。日本の考え方が時代に乗り遅れている。

古家正亨さんの想い

自分の後継者を作ることときっぱりと言い切っていました。しかし、K-POPが好きなので古家正亨さんと同じ仕事をしたいと思って業界に入ると嫌いになるかもしれないのでファンのままでいた方がいいかもしれない。韓国と日本とで商慣習が違うので板ばさみとなる。毎回戦いだといわれていました。金額的な面とか待遇とかいろいろあるのでしょうね。これらを覚悟を持って乗り越えてやっていくという人でないと後継者になれないということなのでしょう。結構、弟子にしてくれというメールをもらうことが多いと言われていました。

コメント

  1. マユマユ より:

    勉強熱心で素晴らしい~~!
    古家さんは努力家で冷静に分析できる人だと思っていますが、やっぱりK-POPに関してよく分かっていらっしゃいますね。記事を書いてくださりありがとうございます。
    個人的には韓国の歌手はソン・シギョンが大好きで韓国でのコンサートにも行きました。
    バラード歌手と呼ばれてるけれど、ファンを喜ばせる術に長けてて~~彼以外は正直興味がない我儘なファンです。

    YTの使い方は韓国を見習うべし、と思います。あれは宣伝窓口。英語の字幕を付け、タグもイッパイ付けて検索で引っかかるようにしなくっちゃね。日本人は下手ですね。いやパボだとも思ってます。(笑)

    CDを買って持つ、は日本独特。正規のDVDを買う、も。周りの韓流ファンの中には中国でメチャメチャ安いのを買ってくる人もいて、この世界の奥深さ?を知りました。で、勿論ファン同士で回していますし。アジュマのチカラ、恐るべし~~

    で、ライブで稼ぐのは今や日本も同じかも。ようやく握手会やハイタッチ有りのファンとの触れ合いを実施し始めましたね。今までが偉そう~だったのかも。

    次も楽しみにしてます!

    • stanaka より:

      マユマユさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
      勉強のつもりではなく古家さんの楽しい話を聞こうというノリで参加しましたw でも、古家さんはかなりガチモードで語っていらしたと思います。
      ソン・シギョンさんの名前を出されていたので検索してみたらシークレット・ガーデンのOST「君は僕の春なんだ」を歌っている方なんですね。初めて知りました。
      このようなタイプの方も日本で広まればいいですよね。

タイトルとURLをコピーしました