谷 甲州「星を創る者たち」レビュー ネタバレあり

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谷 甲州氏の「星を創る者たち」は技術者魂と巨大な存在を描いた連作集と言えます。

星を創る者たち (NOVAコレクション)
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昔、読んだことがある短編が連作となって帰ってきました。

其々の物語が、明るい終わりの道筋が見えたところで終わってしまうので、もっと、この世界に浸りたいと欲求不満になりながら読んでいたら上手くひとつの壮大なストーリーにしてくれていました。

また、其々の物語で主人公となるのは技術者。

本書の主人公たちは土木工事の技術者なので、私のようなIT系とは趣が違いますが技術的に解決していく姿は同じ技術者として共感できます。

但し、この世界の政治がどのようになっているかはほとんど描かれていないのが、やや物足りないのが欠点といえば欠点。一気読みしました。

6600万年前に太陽系に仕掛けを施して、太陽を赤色巨星にしてしまおうとする異星人の存在が明らかになる。その異星人たちが残した拠点との攻防を描いて一応の勝利を人類は得ているが異星人たちの敵は誰?とか、異星人そのものはどこかにいるはずだし、超光速で宇宙を渡れるのはどうしたとかといったテーマが未解決というか掘り下げられないまま残っています。

続編を長編で期待してはいけないでしょうか?

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