第3回 韓国現代小説 読書討論会『設計者』

第3回 韓国現代小説 読書討論会に参加しました。今回の課題図書は設計者 (新しい韓国の文学)です。550ページを超える分量でかなり厚い本です。

設計者 (新しい韓国の文学)
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モデレータと参加者

モデレータは今回の課題図書である「設計者」の出版社である株式会社クオン 代表取締役 金承福さんでした。

参加者は20名弱。その中には訳者のオ・スンヨンさんと編集者の中川さんも参加しているという豪華な顔ぶれです。他の参加者の方も韓国語で原書を読むという講座に参加されている方を始めとしてかなり深く読み込んでいる方々ばかりでした。

「設計者」とは?

主人公のレセンは暗殺者であり、その暗殺者にどのような手順で暗殺を実施するのかをデザインして渡すのが設計者。

そんな環境で暗殺者として生きていくレセンを描いたのが本書です。

 

コメントや感想など

原題は「설계자들(設計者たち)」と複数形なのですが日本版では「설계자(設計者)」となっています。編集者の中川さんによると日本語では文脈で単数形か複数形かはわかる場合が多いこと複数形にしてしまうと意味として狭めてしまうためあえて設計者として単数形でも複数形でも読み取れるようにすることにしたことにより奥行きが出るようにしたとのこと。
本文中にも複数形が使われていて訳者は正確に訳したけど、編集者としてカットした箇所は結構あるとのこと。

設計者がターゲットを殺す計画を設計して、暗殺者が暗殺するという内容から軍事政権下の時代にシステムが出来て現代まで続いているんだろうなと云う推測している参加者がいました。

これに関連して韓国でこの小説の読者は現実にもあると思って読んでいるのかどうかという議論となり、大勢は思って読んでいるんだろうという結論に傾きました。

キムチとかニンニクの匂いがしない作品で、登場人物の名前も韓国らしくない。国籍不明の小説で全世界をターゲットとしているような小説。

司書が常に編み物をしているのは殺人の設計は編み物と云う言葉があることから書いているんだろうなと云う意見あり。

最後に主人公であるレセンは設計者の設計した通りには動かず自分のやり方でやろうとしたのは人生の設計を自分自身で行ったというように言えるのではという指摘があっのにはうなりました。

多くの人が一気読みしたと語っていて、確かにさくさくと読んでいける作品でした。

コメント

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