光の束を切り撮る「LYTRO ILLUM」

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LYTRO ILLUMを発売前(発売は2014/12/12)に体験するイベントに参加してきました。まずはどんな写真が撮れるのか? 百聞は一見しかずです。↓でちょいと体験してみてください。

「ライトフィールド」とは?

LYTRO ILLUMのベースとなっている技術は「ライトフィールド」と呼ばれているもので100年前から知られている原理だそうです。

通常のデジカメやフィルムカメラでは記録される光の情報は光の色(波長)と光の輝度という2つの情報を持っています。

「ライトフィールド」はさらにもう一つ光の方向の情報を保持します。情緒的な表現をするとLYTRO ILLUMは光束を記録する装置と言えます。光の方向の情報を持つことにより何ができるようになるのか?

  1. 計算により任意の位置でピントのあった画像を得ることができます。
  2. 立体画像を得ることができます。視差はレンズの直径となります。
  3. 記録した情報から様々な絞りで画像を生成できます。

LYTRO ILLUMで任意の位置でピントの合った画像を得られていることを示す作例

img00001

↑一番奥の壁に焦点を合わせた画像。

img00002

↑手前のリンゴに焦点を合わせた画像。

img00003

↑f16まで絞った画像。

当然ですが、上の三枚の画像は一つのデータ=ワンシャッターで撮った画像から専用アプリ「Lytro Desktop」により現像された画像です。

Lytro000

↑「Lytro Desktop」の画面。ヒストグラムの下に絞りを変更できるスライダーがある。その他、画像ソフトで通常持っているホワイトバランスやトーン、彩度などを変更できるメニューも当然持っています。

LYTRO ILLUM

LYTRO ILLUM たち

もちろん、イベントでタッチ&トライの時間もたっぷりありました。

LYTRO ILLUM

本体は平行四辺形をイメージさせるデザインになっています。レンズは焦点距離: 9.5 ~ 77.8 mm (30 ~ 250 mm 相当)8倍ズーム、全域でf/2.0かつ絞りは固定になっています。

センサーは4000万画素で1/1.2インチとなっています。そのセンサーの前にLYTRO ILLUMの肝であるマイクロレンズが400万個置かれています。

あるマイクロレンズに10個のセンサーが対応しています。マイクロレンズとセンサーの2点が決まりますので光の方向を取得できることになります。2次元の画像に現像した段階で400万画素の画像になります。

LYTRO ILLUM 液晶モニター

背面の液晶モニターはタッチスクリーンとなっていて、4インチ 480×800の解像度を持ちます。90度までチルトできます。

フォーカスレンジ内 フォーカスレンジ外

LYTRO ILLUMの操作上の一番の特長はピント合わせです。ピントはある幅の間で合わせることができます。なので、上のようなヒストグラムのような表示を出して合わせるのが便利でした。ヒストグラムは被写体となる数量を表しています。このヒストグラムの山をブルー(手前を表す)~オレンジ(奥を表す)の間に入れ込むようにします。

左の写真で画像の上にブルーの点々が現れていますが手前のあたりでピントが合っているよということを表示しているものです。

LYTROとデジイチ

デジイチと並べたところ。デジイチよりも一回り小さいサイズ(86 mm x 145 mm x 166 mm)で重さはレンズ込みで940gとコンデジよりは重たいです。

LYTRO ILLUMで何を表現するか?

LYTRO ILLUMは紙を媒体にするよりはWeb(HTML5対応のブラウザーで表示可能)あるいはタブレットなど動的な表現が可能な媒体に表示するのに適した装置です。

イベントの中ではウェブデザイナーの関心が高いという話が出ていました。これはレンズの直径にあたる視差で画像を記録しているので上下左右に視点を動かした表示を閲覧者に提供できるというところを評価しているのでしょう。

私が思ったのは屋外で風があるような環境で花をマクロ撮影するのには使えそうだと思いましたが、ちょっとアイデアが弱いかな。

あとは作品としては焦点を変えると別な雰囲気となる隠し絵みたいな表現かな・・・。例えば公式サイトのギャラリーにある作品↓

↓これみたいに背景に焦点を合わせるとドキッとするような作品とか

これで当てればこの領域ですぐに第一人者になれるのだけどな~

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