映画「地球が静止する日」はアメリカへのアンチテーゼだった!!
地球人類全体の環境破壊への批判という表面的な形をとってアメリカ人へのインパクトを薄めながら、その実、痛烈にアメリカの文明社会なるものを風刺している映画です・・・・・きっと・・・・なんちゃって。
デヴィッド・スカルパ
メディアファクトリー
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サブプライムローン問題でアメリカ国内の借金が全世界のクソ迷惑となり、最先端の金融工学なんて言っていたのが、数字を操作しただけで何ら付加価値を生まない投機ゲームを小難しい数式でごまかしていただけと言うのがばれてしまいました。そして、今回の「地球が静止する日」ではアメリカ人の単純なすぎるものの考え方が人類を滅亡に追い込むものであることを余すことなく描いています。
そのお馬鹿さ加減は
- 未知なる物体にはとりあえず殴りつけて殺してしまってから調べよう。
なんと、地球外知的生命体とのファースト・コンタクトの場を軍隊と警察で取り囲み地球外知的生命体のクラトゥーへ発砲してしまうというアホなことを引き起こす。 - 指導者は安全なところへ非難するだけではなく、暴力装置による解決しか考えない。
ラストに近いところで大統領は宇宙船へ爆弾(?)の投下をさせている。救いは核爆弾の使用はなかったこと。まあ、ニューヨークのど真ん中でさすがに使わないか。
映画「地球が静止する日」ではさりげなくアメリカの凋落を示しているのが
- ヒロインのヘレン・ベンソンの車がホンダのシビック
- さらに携帯電話は韓国のLG社のもの
というものでビッグ3がつぶれるかもしれない状態でホンダを使うか?と思ってしまった。
究極の風刺は、地球を救うために人類を全滅させるというクラトゥーに人類も変化(Change)するからチャンスをくれというシーン。Yes, We Can!! という大合唱が聞こえてきそうでした。アメリカ人が変われよ!!と突っ込みを映画のスクリーンに向かってしてしまった。まあ、彼らアメリカ人は変化しないとヤバイと思っているのでしょうね。唯我独尊の態度を変えないと、どうChangeしても今の亜流にしかならんのだけど。
映画のストーリもクラトゥーを説得して人類全滅を思いとどまらせるためにChangeというキーワードとジェイコブ・ベンソンと継母になるヘレンとのぎくしゃくした関係が本物の親子関係へChangeしていくのを使っているのだけど、納得性はほとんどない。なんで、あの程度の変化でクラトゥーが人類全滅を思いとどまったのか合理的な理由は全く感じられない。
家族3人で見てきたのですが、奥さん曰くマトリックスのようなシーンを期待していたのに、出てこなかったと不満足。娘は途中で眠くなったと言っていました。
評価は1/5ですね。キアヌ・リーブスのクールな演技を観たい方はそれなりに価値があるかもしれません。
コメント
「地球が静止する日」思いっきり≪ネタバレ≫で行きます!
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1951年製作の「地球の静止する日」(観てないよ!!)のリメイクである(ベースとしている)本作「地球が静止する日」(20世紀FOX)。ホントに久しぶりのキアヌ・リーブス主演作(彼の場合、なぜか“久しぶり”って気があんまりしないんですけど…)。予告編が大変面白かったので、期待して観に行ってきました。
宇宙微生物学の権威である、生物学者ヘレン(ジェニファー・コネリー)は、亡夫の連れ子である息子、ジェイコブ(ジェイデン・スミス)と2人暮らし。血の繋がらない息子との関係が上手くいかず、悩める日々を過ごしていた。或る日ヘレンは突然、アメリカ…