日経ビジネス 2007.4.2 にて、派遣についての特集が掲載されています。
「“抜け殻”正社員 派遣・請負依存経営のツケ」がその特集。佐藤編集長がドラマフリークで、ハケンの品格も視聴していたとのこと。特集では派遣社員に依存することにより企業が空洞化していく危険性を指摘しています。
なんでもかんでも派遣やアウトソーシングするのはやめてコアとして残すべき部分を見定めて正社員でやるべき部分と外に出すべき部分を見極めるべきという提言がなされている。
「“抜け殻”正社員 派遣・請負依存経営のツケ」に書かれていることは日経ビジネス的な主張となっていて、経営者、管理職、正社員などには有益な記事であるが、大前春子的にはなんら解決策を提示していない。
労働者派遣と請負・業務委託・出向の実務―労働者派遣と請負等の適正化のために
posted with amazlet on 07.04.02
安西 愈
労働調査会 (2005/09)
売り上げランキング: 110951
労働調査会 (2005/09)
売り上げランキング: 110951
大前春子のように企業にしばられずに生きていきたい人にとっては、この特集に書かれていることは逆風でしかない。はしょって言うと日経ビジネスの記事は派遣から正社員ということを言っている。
大前春子にとっては企業が弱体化することよりも、大前春子的な生き方がしやすい社会になることの方が優先度は高い。
しかし、企業が弱体化してしまうと大前春子的な生き方はできなくなってしまうというジレンマがある。派遣先がなくなってしまえば、スーパーハケンと言えども就職はできない。
空洞化になる要因はノウハウの伝承と受け皿にある。大前春子的な一匹狼的なあまり人間関係にわずらわされたくないという生き方だと、ノウハウの伝承も受け皿も拒否する生き方・・・・こう考えていくと大前春子の生き方は社会に貢献する生き方ではないな・・・。どこかで、破綻する。
期間限定の徒弟制度を大前春子に強制するというのが落としどころだろうか?
コメント
その通りだと思っています>企業が弱体化
大企業ではなくても問題がありますよ。
例えば弊社も派遣を現場で使っています。
理由は簡単で、一人の正社員を雇って給料を払えるか・・・
特に冬場仕事が激減する北海道では、季節雇用という問題もあります。
弊社の場合、季節雇用さんは継続して雇用するので、正社員とほとんど変わりませんが、心の中に現場以外での責任という点では正社員より意識が低いと思います。
夏場の忙しい時期だけ派遣をお願いしていますが、毎年同じ方を指名してかなりの派遣料を払っても、その人のスキルは上がりません。
技術力を継承していかなければ、弊社もいつかは業務が行えなくなってしまい、いつかは営業形態を変えなくならなくてはならなくなるでしょう。
零細企業だから出来る体制もあるかと思うのですが、現会長(当時社長)にその事を理解していただくのは大変でした。
社員の働く意欲を導き出し、生産性をUPさせるなんて、大手企業のすることだと信じて疑わないという感じでしたよ。
大手企業のほうが、その点では弱体化していると何度喧嘩をしたことか(笑)
それを認めたとき、社長を息子に譲ったときだったような気がします。
でも、即戦力という点では、パートさんを正社員化する大手企業も出てきましたので、春子ちゃん的にはなんの解決にもなりませんが、派遣さんには解決になってくるといいですね。
でも・・・事実縛られな事が魅力と訴える派遣さんも多いので、やっぱり解決にならないかな(笑)
okoさん、こんばんは。
なるべく固定費は増やさずに変動費にして、受注が減っても対応できるようにするというのは教科書的なことになりますが、人材はそんな風には扱えないということなんでしょうね。
それぞれの会社で最適な解というのは違うでしょうし。季節変動なんて、人は冬眠なんてできないし、仕事無いときは別のことをしておいてとなるとモチベーションもあがらないからスキルもあがらないということかな。
私が書きたかったのは世の春子ちゃんへのソリューション。「働くことは生きること」だけど、働き方は人それぞれ。みんなが企業に帰属して働きたいわけではない。
帰属しないとノウハウは伝承せず、企業は空洞化して春子ちゃんの働き場所もなくなるのはどうしょうというジレンマはどう解決するんだろ?
書いていて訳分からなくなってきました。
こんにちは~
わかりますわ!
春子ちゃんには春子ちゃんの生き方がある。
でもそれは現状があるからですものね。
実はうちも季節雇用者の正社員化というのを進めているのですが・・・なる!という人もいれば、ならないという人もいる・・・
その中(ならない人)に技術力の優れている方がいるんですけどね、この先うちは正社員を基本として雇用をしていく予定なんです。
その先には、彼に何があるのかな?って思うのですが、会社の方針が決まった以上、現在のままでも、正社員になっても、彼は苦痛だろうなと思うのです。
なんていうか、うちのU君は春子ちゃんなんだなぁ~
okoさん、おはようございます。
会社に縛られずに生きていきたいという人はいらっしゃいますからね。これから少子化になっていく社会で労働者の取り合いになるのか、あるいは消費者が少なくなって雇用先が少なくなるのかでも働き方が変わるような気がします。