今回のチャングムは「アウトプットをイメージせよ」
ハン尚宮の名言「味を描く能力」が出た回です。ハン尚宮は自分にもチェ尚宮にも無くチャングムだけが持っている能力だと語ります。でも、そういうハン尚宮だって「人の能力を描く」力を持っている人です。人のスキルを的確に見抜く力ですが、見抜くだけではなく的確に表現してあげることにより気づかせることができる。
チャングムは自分の能力をハン尚宮から指摘されることにより気づかされ、さらに能力を磨き上げることができることになったといえるでしょう。
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アウトプットイメージ
今回のハン尚宮の名言「味を描く能力」はまさにアウトプットイメージに他ならない。クリエイターと呼ばれている人はみな自分がこれから創ろうとしているものが頭の中ではすでに出来上がっていて実際に制作する過程というのは頭の中のものをリアルなものに変換していく作業といえるのだろう。
このアウトプットイメージという言葉を30代後半にして知ったのが私の最大の恥。これをもっと若いときから認識して、意識して仕事をしていればもっと違っていただろうなと感じている。
仕事で段取りをつけるときに大事なことは仕上がりのイメージ=アウトプットイメージ。会議一つとっても会議の終わりではどんな状態で終わっているのか、アクションを誰と誰にやってもらうのか? 結論をどんな方向性で出しておくかをイメージして臨むのと臨まないのとではずいぶんと成果が違う。
もちろん、様々な思惑を持った人が集まるのだから、それぞれの人が持っているアウトプットイメージが違うのは当たり前。どれだけ鮮烈にイメージしているかが、たとえば会議で自分の意見を通せるかの鍵だ。
ハン尚宮 vs チェ尚宮
今回の味噌騒動でチョン最高尚宮は最初の課題として味噌の味が変わった原因究明を命じる。ハン尚宮は真の原因を見つけ出し、チェ尚宮は代替案を探し出してきた。
二人のこの違いはまさしくアウトプットイメージの違いにあるのだろう。ハン尚宮は味噌の味が変化した原因を探り当てている結果をイメージし、チェ尚宮は味噌の味の変化の原因に塩が原因ではないことを証明し、代わりの味噌を提案している結果をイメージしていた。チェ尚宮がチョン最高尚宮の課題に回答を出していないのはチョン最高尚宮を通り越して女官長を見据えているためだ。
もちろん、ハン尚宮とチャングムが正解にたどり着けたのは幸運な偶然にあることは確かだ。最初にトックおじさんが持ってきたお酒というヒントとたまたま訪問した村ではいい味噌が出来るのは特定の場所だという幸運。しかし、その幸運を結果に結びつけることが出来たのは明確に原因を探り当てるというアウトプットイメージがあったからこそ。チェ尚宮が同じ場所にいたとしても代わりとなりうる味噌が見つかったとあらぬ方向の解決策に飛びつくだけだっただろう。
次回は菜園で出会ったウンベクが再登場!! さらに、チョンホが味覚を失ったチャングムへ慰めの言葉をかけるのだけど、これがいいんだなーー。
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コメント
stanakaさんおはようございます。チェ尚宮が代わりの味噌を見つけて宮中へ持っていこうとしたときグミョンがクビを傾げましたね。その時グミョンはチェ尚宮の教えでは限界があると感じたのではないでしょうか?その証明が後から出てくるわけですが。チェ尚宮って伝統というかマニアルで動く人物なのかな~と思いました(違う?)
そのてん、ハン尚宮はチャングムの隠れた能力を見抜き、本人に分からせるために料理という形で証明して見せたんだと思います。
まあ私はチェ尚宮の部下の方が気楽でいいんですけどね!この人、ちょっと抜けてるし。
ハン尚宮ではすぐ捨てられるかも(笑)
「宮廷女官 チャングムの誓い」(完全版)第13話「みそ騒動」
第11話、第12話の感想がまだなのですが(下書きモードでタイトルだけは用意してある)、昨日放送があったばかりで記憶が新しいので、このレビューから。 と言っても、毎度毎度書いていることですが、総合放送時にかなり感想を書いたことと、完全版を見ていてどこがカット..
おはようございます。
TBしましたので、よろしくお願い致します。
「チャングム」と言うドラマは、仕事をする上でためになる、自分がやるべきことを考えさせられるドラマでもありますよね。
やはり指導者としては、ハン尚宮の方がはるかに上なのでしょう。自分は一流ではなくても、指導者として一流と言うのは、指導する人ではよくある話のように思います。
私も年齢的には自分が仕事をするだけではなく他の人に伝えるということをしないといけない時期になってきましたので、その辺をよく考えて日々過ごさないと…!?
ハン尚宮とチャングムの関係って、「ガラスの仮面」の月影先生と北島マヤみたいですね。アウトプットイメージという言葉、私は今まで知りませんでした。なるほど、です。
次回ですが、吹き替え版ではカットされている、ミンジョンホのチャングムへの友情か愛情が髣髴とさせられる場面があるかもしれないらしいです。
楽しみにしています。
「宮廷女官チャングムの誓い~大長今~完全版」第十三回の感想
「宮廷女官チャングムの誓い~大長今~完全版」第十三回を見た。
■とん子さん、こんばんは。
チェ尚宮は守旧派とも言うべき存在でしょうね。でも、矛盾もあって、今回のように麦を入れた味噌を持ち帰るあたりはクミョンからは反対されていますが新しい試み。それに原因なんて難しいことはいくら調べてもわからないんだから別のおいしい味噌を持ってくれば解決じゃないのっ!と考えているフシあり。このあたりは単なる保守派とは言えない様に思えます。
■Sayopeeさん、こんばんは。
チャングムというドラマは仕事をするときの心構えなど考えさせるシーンや言葉が多いですね。ぐさりと来ることがよくあります。自分に出来るのだろうか?でもやれなくてはいけない・・なんて考えることがままあります。
■てるてるさん
>、「ガラスの仮面」
タイトルはよく目にするのですが、いまだに読んだことはありません(~_~;)
アウトプットイメージというのは魔法の言葉です。これを意識すると仕事の成果が格段に上がります。
次回の、ミンジョンホとチャングムのシーンは必見なんですね。じっと見ておきます。
よく考えると、「アウトプットイメージ」とは、「出来上がり予想図」のことでは。
こどもの頃、小学館の雑誌の付録には、出来上がり予想図が付いていて、それを見て、展開図を組み立てていったものでした。
どこかで読んだけど、蜂は、蜂の巣の「アウトプットイメージ」「出来上がり予想図」を持たずに巣を作っているが、人間は、大工さんは家の出来上がり予想図を持っているし、何でもそうなんだ、ということでした。
てるてるさん、こんばんは。
>「出来上がり予想図」のことでは
そのとおりです。蜂はきっと出来上がり予想図をDNAのようなところに持っているのでは?
人間は頭の中に持っていないといい仕事はできないようですね。出来上がり予想図を持つということが意識できていないといけないのではないかと最近は思っています。