ネタフルさんで、[N] 「ソーシャルメディアのクチコミが9%増えると視聴率が1%上がる」という記事を読んで興味を持ってしまったので調べてみました。興味というか疑問点と言ってもいいかと思うのですが、調べようと思ったきっかけは以下のとおりです。
- 口コミが9%上がると視聴率が1%上がるとあるが原因と結果を取り違えていることはないのだろうか?
つまり、視聴率が1%上がったから口コミが9%上がったのではないのか? - どういう測定をして出したのだろうか?パーセンテージ表示だから、母数は何?単位時間当たりの口コミ数? その単位時間は何?
まずはネタフルさんが元にした記事を探してみると、【2012 Japan IT Week 春】 Twitterの活用進むテレビ局、理由は「ソーシャルと視聴率の相関性」 -INTERNET Watchという記事で、「2012 Japan IT Week 春」で11日、Twitter Japan株式会社でビジネスデベロップメントディレクターを務める牧野友衛氏が講演したものを記事にしたもの。その中で
2011年10月に調査会社の米Nielsenが発表したレポートの影響がある。調査は「視聴率とソーシャルの関係」をテーマにしたもので、ソーシャルメディア上の口コミが9%増えると、視聴率が1%上がったという。この点に注目したTwitterは12月以降、Nielsenと共同で「Twitterと視聴率」というテーマで調査を続けている。
とあります。では、この部分の講演の元になった資料を探してみました。原資料ではないかもしれませんが、近いものとしてWhen Twitter impacts TV ratings the most [study]がヒットしてきました。英文ですがざっと斜め読みしたところ、私が勘違いして受け取っていたことに気づきました。Twitter Japan株式会社の方の講演でと書かれていたので、ソーシャルメディアのクチコミ=ツイートと自動的に思い込んでいたのですが、同記事によると
As we reported back in October, Nielsen’s first study — which did not include Twitter data — revealed that a 9% increase in buzz volume (blogs, boards and public Facebook updates) corresponded to a 1% increase in ratings among the 18-49 year-old demo.
ソーシャルメディアのクチコミにはツイートは含まれていないのです。ブログ、掲示板、FBのニュースフィード(public Facebook updatesってこの訳でいいのかな?)が含まれているとのこと。
別途、TwitterはNielsenにデータ提供して調査を続けているようです。Twitterの提供したデータが示しているのはブログ、掲示板、FBのニュースフィードと比較してツイートの方が放送時間からより短時間で影響を及ぼしているというもの。ツイートの特性からするとそりゃ当たり前かな。
ただ、私の大きな疑問である視聴率の増加とクチコミの増加のどちらが原因であり結果であるのかというのは読み取れませんでした。
ソーシャルメディアを推進している人たちやマーケティング会社からすると原因はクチコミ増加率とした方がビジネス的には有利でしょうね。でも、きちんとデータを読み解かないと間違っていたらソーシャル・メディアがバッシングされることにもなりかねません。
どなたか私の疑問に答えていただける方はいないですか?
コメント