「韓国の味を読み解く」やっぱり人!

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韓国文化院 文化講演シリーズ「私の中の韓国」6月27日開催 平松洋子「韓国の味を読み解く」に参加してきました。私は料理は奥さんがいない時に簡単な焼き飯やうどんなどをやるくらいなので今回は私にとっては興味を惹かない内容になるのではと危惧していました。ところが、平松洋子さんの講演内容が料理を超えて文化や人の話までに及んでいてとても面白かったです。まあ、料理はその国や地方の文化を表すものだから当たり前といえば当たり前なのですがどうしても先入観はぬぐえなかったというお話。

 食べる旅 韓国むかしの味 (とんぼの本)
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会場の受付では上記の本が割引で約20%引きで販売されていたのですが、最初は昔の韓国料理の本を買ってもなーなんて不遜な先入観を持っていたので触手を伸ばしませんでしたが、講演を聞いて単なる料理本ではないと分かって購入の列に並びましたが私の前で売り切れ。出版社から送ってもらうようにしました。

韓国との出会い

きっかけは山口 文憲氏の香港 旅の雑学ノート (新潮文庫) 読んで面白くて行きたくなったのだけど香港よりも近い国があるだろうということで1983年にソウルへ行った。当時の仁寺洞(インサドン)は何も無い寂れた裏通りだった。

印象的なことは?

ビビンバを食べようとして混ぜたところ食堂のおばちゃんが飛んできてこれでもかというくらい混ぜてくれたこと。文化の違いを感じた。

反日感情は?

日本人とわかるとお釣りを投げつけられたり帰れといわれたことがあった。

それでも、なぜ行くの?

「人の熱さ」こちらを理解しようというスタンスになるとぐっと入ってきて誠実な部分を感じて通じるから。

韓国”昔”の味って?

昔ながらの味や道具が韓国でも消えていっている。たとえばスンドブが変わった味だったので聞いてみると少しだけど生クリームを入れているとのこと。6年前のことで食堂では工夫だと言っていたが正直あっていないと思った。

また、スッカラは先に突起があるものがあって、その突起を使って魚をほぐしたりするのに使うのだけど最近では見なくなった。これに気づいてスッカラを買い込むようになったが食生活の変化で昔ながら味がゆっくりとだけど消えつつある。

ここから食べる旅 韓国むかしの味 (とんぼの本) に掲載されている写真で食堂などを紹介してくれました。

  1. 市庁舎の近くのおばちゃん一人でやっている食堂。
    最近の勧告の友人からの情報で閉まっていたとのこと・・・。
  2. 明洞の味成屋–ソルロンタン専門
    牛の持ち味を引き出すのにどれくらいゆでるか、大きさはどうするかなど絶品
  3. 広蔵市場(クァンジャンシジャン)「麻薬キムパプ」本当に病み付きになる。
  4. 京畿道(キョンギド)の夫婦二人で作っている豆腐。腰を90度折り曲げてそのまま混ぜている。
    体を味に込めている。
  5. 利川(イチョン)のウルシのスープ。体にも良く何杯でもいける味。ただし、かつてソウルで粗悪なウルシスープを飲んだところ内臓全体に発疹が出来たようで2日間ほど赤く腹が腫れて大変な思いをしたのでお店選びは注意を。

韓国の味を読み解くキーワード

  1. 複合の味
    数種類の野菜を組み合わせたり、醤油、味噌、コチジャンと組み合わせたりしている。
  2. 混ぜる
    混ぜ方も空気を含ませる混ぜ方をする。
  3. 野菜の多さ
  4. 手の味
    揉むのではなく手であえていくというやり方
  5. もうひとつ入れるとしたらお水
    ふんだんに地下水を使っている。

半端ない手間をかけて作っていく人たち、家々で違う味となる組み合わせの独自性や手の加減。そこには人がいる。

韓国旅行に今度行くときはお勧めの食堂へ是非行きたいと思うようになりました。会場のみなさんも同じようでおなかが空いたと言われていました。

次回の韓国文化講演シリーズは

講演会「私の中の韓国」-中上紀「私のパワースポット韓国」
◆日時:2012年7月25月(水曜日)開場 18:30 開演 19:00
◆会場:韓国文化院 ハンマダンホール

応募は応募イベントリストから。会員で無い人は会員登録してから応募になります。

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