韓国映画「愛してる、愛してない」の原作「ナナイロノコイ」
ヒョンビンとイム・スジョンが主演した韓国映画「愛してる、愛してない」の原作「ナナイロノコイ」に収録されている井上荒野「帰れない猫」を読みました。
読んでみようと思った理由は、映画の終わり方では二人がこの後別れてしまうのか、よりを戻すのかがあいまいな感じだったので、原作ではどうかなと思って読んでみました。でも、原作を読んでも解決はしませんでした。
映画と原作の違い
- 彼は史行、彼女は杏という名前がある。
- 二人は以前、テルという猫を飼っていた。急性の肝臓炎で1年前に死んだ。
- 迷い込んだ猫はハルではなく、ハルではなくハルコという名前で、しかも、子猫ではなく老猫。
- 猫に史行は引っ掻かれるが、治療はバンドエイドを自分で貼ったよう。
- パスタを料理したのは杏。
以上は表面的な事実の差異を書きだしたもの。内面的なものとしては、史行は杏が怒った場合や何か決めた場合でもにこにこ笑うし、知ってたよという態度を取る。
そして、なにかを主張するということはあまりないけど決めたことは揺るがさない人。杏は別れるということを自分が決めたのだけど、今となっては史行が決めたように思えるように感じている。
映画でも感じたのだけど原作でも杏は史行が自分に本音でぶつかってきてくれないことに不満を感じて別れる決心をしたと思う。そして、その最後の一日を描いているのだけど、それは杏が別れる決心をした理由を説明する一日だと考えると、猫のエピソードがどういう意味を持っているのかわからない。
猫=杏なのだろうか? わけのわからない家に迷い込んで、息を潜めて周り=史行を窺っている。そして、慣れたときにはとうとう意を決して出ていくというメタファーなのか?

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