ソン・ヘギョさんがファン・ジニ役を演じたファン・ジニ 映画版の原作を引き続き読んでいます。ファン・ジニの中巻を読み終えましたので、中巻のレビューを書きます。
ホン・ソクチュン
朝日新聞出版
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単行本
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この巻ではファン・ジニ→ミョンウォル(明月)となったチニが偽善者たちの化けの皮をはがしていきます。偽善者の化けの皮を剥がしたことが尾ひれが付いて巷に噂が流れてミョンウォルの名声を高めていきます。
ファン・ジニが偽善者の化けの皮を剥がす動機は彼女の父親がとんでもない偽善者であったたことと無関係ではないでしょう。ファン・ジニは父親への復讐を図っているのでしょう。このホン・ソクチュン作のファン・ジニでは階級社会への戦いよりも父親への復讐心が前面に出ているように思えます。
ファン・ジニは次の3人に対して挑戦していきます。
- ピョクケス(碧渓守)
- ウォンムク大師
- 徐敬徳(ソ・ギョンドク)
2項は伝えられている話では知足(チジョク)禅師とされていますが、こちらのファン・ジニでは若干ひねっています。
それでは、ファン・ジニの戦いぶりをみてみましょう。
ピョクケス(碧渓守)
テレビドラマ版と同様に王族という設定ですが、ホン・ソクチュン作のファン・ジニでは鼻持ちならない傲慢な人物として描かれています。ピョクケスは普段から両班は道学君子でなくてはならないと友人たちに説き、色事に淡白で節操がなくてはならないとKY的に言い放つ人物。そんな節操のない遊びなんか行くものか、俺は一人でここにいると言うものの友人が無理に誘うことを期待している気持ちがあり道学君子のなりそこないと成り果てていることに本人は気づいていない。
松都留守(長官)の金希説(キム・ヒヨル)に遊びに来ないかと誘われて松都に友人たちと行くピョクケス。遊びに来たにも係わらず相変わらずKYなピョクケスは友人たちの遊び方を冷ややかな眼で見下した辛らつな言葉を吐く。そんなピョクケスの前に現れた女性に彼は目を奪われてしまう。彼女のことを思うと何も手がつかなくなるピョクケス。人妻だけど夫は旅行中で留守。たまらず夜這いをかけてしまうピョクケス。思いをとげて夢みごちで女のチマに離別の詩を書いてしまうピョクケスであった。
次の日に松都留守の主催による妓芸比べに参加するピョクケス。最後に登場した女を見てびっくり、昨日思いをとげた女ではないか!!しかも歌っている詩の内容は昨日チマに書いた詩ではないか。見事にミョンウォルに嵌められたピョクケス。ピョクケスは一目散で逃げ出したとさ。
ウォンムク大師
ファン・ジニ 上巻でチニに一目ぼれしてしまった僧のマンソクが帰法寺で涅槃に入るまで座禅を組むことを決意。これにより周辺住民がありがたがってお布施を次々と届けに来る。これで大成仏すれば何も問題なかったのだけど1年過ぎても生きている。周辺住民は飽きてきてお布施が減りだした。その時にマンソクが座禅している近くに泉がありその水があらたかであるという噂が流れまたもやお布施が届くようになる。実は帰法寺の住職のウォンムク大師の仕掛けであった。なんと、いやがるマンソクに強烈な薬を飲ませておとなしくさせ周辺住民に怪しまれないようにさせていた。
ファン・ジニはウォンムク大師に仏の教えを教えて欲しいと頼み込み、帰法寺の近くの家まで借りて住む始末。ファン・ジニを狙っていたウォンムク大師は飛んで火にいる夏の虫とばかりにファン・ジニに個人授業をする。そして、襲い掛かるがファン・ジニの方が上手で仕掛けによりウォンムク大師を箱の中に閉じ込めてしまう。
絶体絶命のウォンムク大師に交渉してマンソクを救い出すのであった。
徐敬徳(ソ・ギョンドク)
ファン・ジニは松都留守の命により徐敬徳(ソ・ギョンドク)の人となりを調べる。性理学を研究している大学者であり聖人と噂されるのは本当かどうかを調べろという松都留守。
早速、ファン・ジニは徐敬徳のところへ夜に押しかける。一部屋と布団一式しかない部屋でファン・ジニと徐敬徳は学問の話に花を咲かせる。そして、お泊りするファン・ジニ。暗い部屋で二人寝ることになったのをいいことにここぞとばかりにちょっかいを出すファン・ジニ。あーーんな、ことやこーーんなことをして迫るファン・ジニだが徐敬徳は全く手をださない。そして、ファン・ジニはとある箇所を探り当てて徐敬徳が男性の欲望と激しく戦った上で全く手を出さないことを知り引き下がる。
そして、戻ったチニは松都留守に「松都に三絶があることを知りました」と語る。三絶とは何かと問いかける松都留守に
- 朴淵の滝
- 徐敬徳
- 黄眞伊
と答えるファン・ジニ。ちゃっかりと三番目に自分を入れるのが愛嬌。
ファン・ジニの中巻では偽善者の化けの皮を剥がすというのがメインでしたが、チニのお付の侍女であるイグミとチニの用心棒のケットンイとの純愛の話があり、その幸せに影を射す火賊となったノミの活動が伏線として書かれています。
下巻の結末がどのようになっているのかが興味の焦点。映画のような結末だと嫌だなー。

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