梁石日 氏「在日文化の現状」を聞いてきました!

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韓国文化院の韓国文化講演シリーズ「私の中の韓国」初回となる梁石日 氏「在日文化の現状」に参加してきました。聞き手はスッカラ主幹 郭充良 氏でした。

今回の梁石日 氏は作家で『タクシー狂躁曲』がデビュー作で『血と骨』など多数。断っておきますが私は実は梁石日 氏の作品は一冊も読んでませんorz 韓国ネタだし聞いておくかという軽い気持ちで参加したダメな参加者です。

タクシー狂躁曲 (ちくま文庫)
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血と骨〈上〉 (幻冬舎文庫)
4344401050

今回の梁石日 氏のメッセージは「文化を育てない経済は発展しない」というもの。これは在日コリアン文化を考えた場合にお金の出し手が少ない現状があるということから発せられたメッセージ。

梁石日さんてどんな人

スッカラ主幹の郭充良 氏によると新大久保のソフトクリーム売っている韓国から来た若い女の子が持っている5冊の文庫本は全て梁石日さんの作品で、韓国でがんばっている女優のサユリも梁石日さんのファンだし、高円寺のロックバーの女性ミュージシャンもとなぜか女性ファンばかり紹介する郭充良 氏。

梁石日 氏は大阪で印刷会社を3年経営していたが倒産し仙台へ、そして東京でタクシーの運転手を10年やった。ところが代田橋駅で客待ちしていたら10トン トラックに追突され入院、いったん辞めたが食うために再開したところ今度は六本木のアマンド前の交差点で追突され背骨を骨折、それでも回復した後に再開したがまたもや事故にあってとうとう辞めた。3度目の事故前後あたりから小説を書き出した。筑摩書房の当時部長、今は社長と飲み友達で勧められて書いた。

印刷会社を経営していた時、手形を落とさなくてはいけない時にキャバレーで豪遊したりしていたが、崩れていく音が聞こえる—崩壊感覚を味わった。たぶん、国がどうしようもなくなって戦争に突入するときも似たような崩壊感覚にとらわれているのではと語られていたのが印象に残る。

映画『夜を賭けて』に資金を融通

夜を賭けて [DVD]
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郭充良 氏が制作者として関わった映画「夜を賭けて」が資金難に陥った時にあちこちに借りに行ったが断られて、とうとう原作者に相談したところ、1500万円(当初、3000万? いや2000万なんて言っていたお茶目なところもある梁石日さん)を出版社にネゴして引っ張ってきて融資した。さらに、足りなくて数回融資したとのこと。最終的にすべて返済されたけど、返してもらえなかったらどうしました?という会場からの質問に北海道にでも逃げますというお答え。

梁石日さんの考えは生きていく選択をする限り道は開けるもの、お金がなかったら誰かにたかればいいというもの。

こんな経験から冒頭に挙げた「文化を育てない経済は発展しない」という言葉につながる。特に映画の場合は総合的な力が必要となり、在日コリアンが映画製作するのは困難だと言われていました。

男の性解放

女性の性解放というのはみんな言っているけど、男の性解放を言ったのは私が初めてと梁石日さん。一番抑圧されているのは男性であり、そういう意識が一般にないのは男性は優位にあるという先入観のため。

「血と骨」で女性から非難されるがと語る梁石日さんだが、やはり、会場の女性からとても男が抑圧されていることを書かれた作品に読めない、むしろ女性が抑圧されていることが表現されていると指摘あり。この指摘に梁石日 氏が回答するものの私にはそれが回答になっているとはとても思えない内容で、やはり梁石日さんも「血と骨」は実の父親を下地に描いたものでと言っているがどこら辺が抑圧されているかは私には理解不能もしくは聞き取りできませんでした。

唯一、グループの中で女性の比率が1/3を切ったら滅びるという発言がありました。

韓流に取り残される在日

この韓流に取り残される在日というのも耳に残った言葉。

スッカラ主幹の郭充良 氏によると売れる号というのは「新大久保 特集」と「語学 特集」ということで、最近「語学 特集」した号が良く売れるようになったており、これは単なるブームではなく根付いたものになっている証拠だと指摘されていました。

異端者=在日コリアン

異端だから既成概念を打ち破れるし、別の価値観が作ることができる。

在日文化の未来を考えるとモノを作らないとだめで、ちゃんとした存在感を持つ何かを作っていかなくてはいけない。モノを作ると別のモノが生まれ、そこに新しい価値が生まれてくる。

「思い続けていくと実現する」

上記の概念は在日コリアンに当てはめていますが普遍的な概念なのでそれ以外のこちにも当てはまる言葉。参考にして諦めずに継続していくことが大事ということを再認識。

次回は黒田福美さんで5月23日水曜日にあります。駐日韓国文化院 Korean Cultural Centerへ行き会員登録してから応募してください。

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