奎章閣閣臣たちの日々 (下)も読み終わりました。もう、ユニ、ソンジュン、ヨンハ、ジェシンの滴る4人衆と会えないのかと思うととても寂しいです。続々編くらいならあってもいいと思うのだけど、ダメかな???
相変わらず性格の悪いままの王様、正祖が色々とトリガーをひいてくれます。地上波でイ・サンが放映されていますが、あのドラマで出てくる正祖のイメージとはキャラクターがずいぶん違います。頭が良くて武術もできるというキャラは同じですが性格が悪いという部分が大きく違います。腹黒いという訳ではないのですが、腹に一物持っていたり、愚痴を言ったりします。奎章閣閣臣たちの日々に出てくる正祖の方が人間らしいと言えるでしょうね。
ユニと正祖との軽いジャブの応酬
男装しているユニに、「女のような美貌だな」なんて意地悪く指摘する正祖。ユニは正祖に対して、趙光祖を持ち出して趙光祖は自分の美貌を嫌がって鏡も見たがらなかったと聞くけど、自分(ユニ)は鏡が見られないほどではないのでより男らしいと言い張る。
こんな風に王様からの意地の悪い一言に昔の有名人—急進的な改革を推し進めて保守派から嫌われて謀略により賜死—である趙光祖を繰り出すなんて胆力があって頭の回転が速い。正祖がなんで女に生まれてきたんだと嘆くのもわかるエピソード。
ユニの窮地
ソンジュン、ヨンハ、ジェシンが正祖の企みで地方に出されている間に、宮女との姦通という疑いが降りかかる。事件の報告を受けた正祖はユニが女であることを知っているためあり得ない罪だと理解するものの部下にはいえずユニを見捨てる形でそのまま放置プレイ。
いつも問題が起きると一緒に解決にあたっていたソンジュン、ヨンハ、ジェシンは地方に出ていていない。
ユニのとった作戦は宮中の妓生となっているチョソンを証人とするもの。関係を結んだと言い張っている宮女にチョソンが聞いたのは
- 男と関係するのは初めてにもかかわらず大物と言われている一物は大きかったなんて比較対象もないのになぜ言えるの?
- アブノーマルな体位を好むのだけど、どんな体位だったか言ってみなさい・・・ほーーーら、言えないでしょ。
チョソンの証言が有効となるのはユニ(ユンシク)と関係があったと世間は思っているということ。つまり、チョソンはユニのあれをすべて知っているというように信じられているから。
青壁書と紅壁書問題
ユニはソンジュン、ヨンハ、ジェシンが戻ってくるまでの時間稼ぎのために、壁書は罪か否かという問題にすり替えて議論に時間を費やさせるということ。根回しもうまく、正祖に言い含めて、右議政、吏曹判書(りそうはんしょ)にも根回ししてその方向へ議論が転ぶようにする。さらに、青壁書も紅壁書も区別することはできない一緒くただとして青壁書の動きを防いでしまう。
そして、ソンジュン、ヨンハ、ジェシンが戻ってきたところで、巷にあふれる偽紅壁書に対して添削をするという奇抜なアイデアでそれ以上、壁書を貼れなくしてしまう。
ユニとユンシクの入れ替わり
清国への使節団にユンシク、ソンジュン、ヨンハ、ジェシンを送り1年から2年は清国で過ごすようにという正祖の配慮により、このタイミングで入れ替わってしまう。ユニはとうとうソンジュンの妻に正式になることができ、さらにユンシクはソヨンと結婚することがかなうというハッピーエンド。
この小説ではハッピーエンド以外はあり得ないが、うまく姉と弟の入れ替わりを実現させているのは見事。
なんとか、清国から帰国した時点の続編を作成してくれないかな??
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