ファン・ジニ(下巻) チョン・ギョンニン (著)

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チョン・ギョンニンのファン・ジニでは残念ながら、あのピョクケスさんは登場しませんでした。どんな風にミョンウォルにやられるのかと期待していたのですが、不戦敗で肩透かしでした。その代わりにこっぴどくやっつけてしまうのが、知足禅師。どんな風にやっつけるかは読んでください。

ファン・ジニ(下巻)
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ファン・ジニ(下巻)
チョン・ギョンニン
徳間書店
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ファン・ジニが一目ぼれで惚れてしまった男性が登場します。イ・サジョンで庶子という設定です。お互い、むさぼるように愛し合いますが、ファン・ジニはキーセン。イ・サジョンだけを相手にするわけにはいかず他の男とも寝なくてはいけない。イ・サジョンは庶子であるので科挙を受けることを許されておらず文官での出世の夢を断たれている。お互いがいらいらしてしまいチニは分かれようと提案します。5年間たったら戻ってきてくれと。その時にはチニは妓籍を抜いておくし、イ・サジョンは何かを為していてくれと。

5年後、チニは約束どおりに妓籍を抜いていた。少し遅れてイ・サジョンがチニと会いに来た。庶子でも受験できる武官になって出世を果たしていた。しかし、イ・サジョンは5年の間に結婚していた。チニは妾として3年間イ・サジョンの単身赴任の地で過ごし、さらに漢陽に戻った3年間は正妻と共に過ごす。そして、約束だからときっぱりと分かれて松都に戻るチニ。イ・サジョンは毎年秋には会いに行くと約束する。しかし、彼は武官であったがゆえに倭寇との戦いで命を落としチニとは再会せず。チニが願ったことにより愛する人を亡くす原因を作ってしまった悲劇が描かれる。

その他にもソ・セヤンという高官を1ヶ月を超えて虜にできるのかと言う賭けに見事に勝利して朝鮮全土にミョンウォルの名前がとどろく話が書かれているが、おそらく肝はソ・ギョンドクとの交流ではないかと思う。この交流を通してファン・ジニの何にも囚われないしがらみのない生き方と言うものが読者に浮き彫りにされていく。

最初、チニは両班の娘として生まれるが、母親が妓生だったことがわかり妾かあるいは年取った男の後妻として嫁いでいくしかない状況であった。両班の娘として正妻で嫁いでも、庶子として妾あるいは後妻で嫁いでも、当時の儒教の教えを守るかぎり女性には自由はなかった。つまり三従と言われている幼いときは父(親)に従い、嫁しては夫に従い、老いては息子に従うものが女性であるとされ全く自由な独立した一個の人格とみなされていないかった。

チニは妓生となることにより、逆説的だけど何者にも縛られない自由を手に入れたことになる。自分の身体は自分のものにあらず万人のものという考えで、身体を多くの男に与えても自由に生きることを貫いた。これが作者の最大のメッセージなのでしょう。

読んでいて、仰け反った箇所がありました。中宗の最初のお妃であり廃妃された慎氏がちらりと登場します。チニがイ・サジョンについて漢陽で正妻とともに過ごしたいい絵の近くに住んでいるという設定で、たまに行き来していたことになっています。さすがにチャングムは出てきませんが。

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