スタジオの見学が終わると次はいよいよ「EXOFIELD」 の体験です。
まずはおさらいから。
私の感じた本技術の特徴は
- 単にヘッドフォンで音が前から聞こえるというだけにとどまらず、リスニングルームの音場を再現すること。
優れたリスニング環境で測定するとどこでも再現できる - 個人にあわせたオーダーメイドが可能になることにより、より精度の高い音場の再現ができること。
いよいよビクターが誇るリスニングルームであるEX ROOMで個人個人が呼び出されて測定してリスニングというプログラムとなりました。
EX ROOMはこんな感じでした。真中に椅子が一つあり私はそこに座ります。ビクターの方たちが周りを取り囲んでいて測定の準備を進めてくれます。
奥にあるのが今回の試聴で使用したヘッドフォンで手前にある聴診器みたいなのは測定用のマイクとなっています。これを耳にかけてリスニングルームにあるスピーカーから音を出して測定していきます。これにより個人個人で特性の違う耳の音響特性を考慮に入れた音場を再生できることになります。さらに最後にはマイクをしたままヘッドフォンをかけての測定まで行われました。
そして、いよいよいリスニングタイム。ジャズヴォーカルを聞かせていただきました。「EXOFIELD」 オン・オフをすると如実に効果がわかります。「EXOFIELD」 オンだとまさにリスニングルームでスピーカーから聞こえてくるように聞こえます。オフだと普通のヘッドフォンと同じく頭の中で鳴っている感じになります。
「EXOFIELD」 オンだとヘッドフォンをかけて聞いているとき狭苦しさというのはなくなりオープンな環境で聞いている感じになれます。長時間聞いていても疲れないかな~とも思いました。
さて、「EXOFIELD」 の仕組みだと音響特性の優れたリスニングルームを測定用に用意する必要があります。これを商品化した時に販売店にそんな測定用の部屋なんて用意させるのはかなり難しいと思われます。そのあたりをどのようにビクターはクリアーするのか?
また、有名なコンサートホールや教会などで再生しているような音も聞きたいじゃないですか。今だとその場所へ本人と測定機器一式をもっていかなくてはなりません。そもそも許可してくれるのか?ということもあります。
例えばリファレンス用の耳で有名なコンサートホールや教会などで測定して、ユーザには簡易な測定用リスニングルームで測定し簡易リスニングルームと有名ホールの差分を補正するようなシステムを構築できないかな?さらにホールは曲によって変えたいのでオプションで販売されるどこそこホール音場を購入して設定することができるとうれしい。スマホでも再生できるようにしてくれるとこれは売れまっせ~
久々にオーディオで凄いと思ったテクノロジーでした。
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