今回のチャングムは「命をかけるもう一人の女」
命をかける少女としたかったのですが、少女とは言えないので・・・。もう一人の女とは皇后(文定皇后)のこと。皇后はチャングムのおかげで自らの政治生命をかけることになってしまいました。
皇后をめぐる背景情報を整理しておいた方がドラマが理解しやすくなるので、私の独断と偏見と誤解(^^ゞでまとめてみました。
中宗と皇后の関係
中宗の最初の皇后である端敬皇后は「チマ岩の伝説」というものが残されているように中宗が深く愛した女性であったが燕山君の親戚であったため廃妃されました。 おそらくは3人目の皇后である文定皇后とは仮面夫婦だったかもと、勝手に想像しています。
皇太后と皇后の関係
NHKでも以前の回で解説がされていましたが、皇太后は
- 2番目の皇后である章敬皇后(故人)が残した王子を寵愛している —ちなみに廃妃された1番目の端敬皇后はこの時点で存命
- 勲旧派(=オ・ギョモら)とつながっている
もしも、章敬皇后の王子が王様となると文定皇后としては立場はない。そんな王子を寵愛している皇太后に対しては嫁と姑以上の感情を抱いていると考えてもおかしくない。
権力欲が強いという個性がここにまぶされると、政治的な賭けに出てみたくなる文定皇后と言う姿が見えてくる・・・・・気がしませんか? 政治生命をかけているのです。
皇后は自分の地位をさらに高め、確固たる地位にするための機会をうかがっていた。障害となるのは
- 皇太后=勲旧派が推す王子(世子)
リスクとしては、
- 中宗が早期に死亡することにより、宮廷の中で地位を確立できていない自分の立場が危うくなる
がある。今回の中宗の病気をチャングムが治療してみせるという話に乗ったのは、成功することにより後押しした皇后の地位が向上するということと、それに伴い誤診だったということが判明すれば勲旧派のオ・ギョモにつながるユンスの失脚と勲旧派の勢力を弱める狙いがあるのだろう。
失敗したときのリスクは高いので、チャングムが治療できる蓋然性が高くないと、皇后としては話に乗れない。しかし、皇后の流産、皇太后の病気を鮮やかに解決したチャングムの手腕に皇后はかけてみることにしたのだろう。
ユンス繕う
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ユンスはチボクから張仲景の金匱要略を入手する。朝鮮ではチボクの家でしかもっていないということであったが、同じころにシン・イクピルは成均館の知人にお願いしていて入手したといっている。NHK版ではそれもチボク経由となっているが、字幕版では別ルートと思われる字幕となっている。結局はチボクがいい加減に吹いているだけ?!
張仲景は150年ころ生まれの人で、この人が書いたと言われている「傷寒論」は中国医学の古典といわれている。
この本から中宗の症状が孤惑病であることをユンスは突き止める。皇后の前でチャングムが人体実験実地検証した結果報告で治療の成功を話すが、病名を聞かれた詰まってしまう。そのときにユンスは「孤惑病です」とおいしいところをとっていき、自分が誤診したことを繕うことに成功。
ユンスの処方とチャングムの処方が全く違う。ユンスは張仲景の金匱要略の記述をよりどころとして「なぜ、本を否定するのだ」と、いかにも机上でしかできない人の言い分。チャングムには治療したという裏づけがあるので、シン・イクピルとウンベクはチャングムの処方を認めている。 大体、1000年以上前の本で10行にも満たない記述をそのまま信用するというのはありえない。ここは誤診だと指摘されるのを恐れたユンスが都合の良い書物に飛びついたというのが実態だろう。
チャングムの処方でやらせたい皇后だが、オ・ギョモをはじめとした重臣達が現れてしきたりを破るなと釘を刺す。さすがにそこまで無理強いできない皇后はユンスの処方で治療をまかせる。チャングムは間違った処方であることを言い立てるが、医学の問題から政治の問題となっているためにチャングムの言い分は通らない。
このあたり、チャングムもヨリを見習って、シン・イクピルとウンベクの背後に回って、彼らを唆し彼ら二人を前面に立てて治療の是非を戦わせれば政治問題化しなかったかもしれない。しかし、その場合はチャングムというドラマとはならない・・・・。
「宮廷医務官シン・イクピルの誓い」彼には自分のうぬぼれによる医療過誤により患者を死なせてしまう過去があった。そんな重い過去を背負いつつ王の主治医になる物語←もうなっている。になってしまう。
チャングム挽回する
ユンスの処方で治療を進めるが、中宗はチャングムが指摘していた、腹痛で背中が伸ばせないという症状が現れる。これによりユンスは信頼を失い、チャングムの処方で治療をすることに。
治療により中宗は快方に向かっているように見受けられた。チャングムがヨンセンのところで、ミン尚宮、チャンイたちと和みタイムを楽しんでいたときに軍官が現れてチャングムを罪人として連れて行かれることに。
賭けに出る皇后
連れて行かれたところにはチョンホも捕らえられていた。中宗は失明してしまったのだ。皇后に理由を問いただされ、チャングムは失明を予見していたと話すチョンホ。チャングムの治療の結果ではなく病状の進行によるものだと主張。根拠として、菜園での患者にも失明したものがいたことを話す。 ここで、チャングムは直接、診させて欲しいと仰天の要望を出す。医女が王様を直接診るというのはありえない話。
激烈に反対するかと思われたオ・ギョモは「皇后様が始めたことなので、皇后様が決断を」と皇后に判断をゆだねる発言をして周囲を驚かせる。
なぜ、反対しなかったかを聞かれたオ・ギョモは「世子がいる」と話す。チャングムにやらせて、失敗することにより皇后失脚と中宗死亡により自分たちのコントロールしやすい王に代替わりすることを期待してのこ

コメント
チャングムの誓い 45話 失明の危機
구월십팔일(クウォルシプパリル)…9月18日
월요일(ウォリョイル)…月曜日
自分の命も大事だが、
ハン尚宮の名誉を晴らしたい一心で、
中宗の病名を明らかにした…
stanakaさんこんにちは。私も皇后がチャングムに頼るのはやはり時期皇子継承問題にあると考えます。
皇太后が支持している皇子。つまりオギョモもチェも皇太后派ですから、彼らに力をつけてもらうのはまずいと考えるでしょう。
オギョモも皇后に力をつけてもらうのはまずいので「皇后様におまかせします」というセリフも納得いきます。
チャングムはそんなこと想像してないでしょうけど。
チャングム(勝手に)名言集 第45話「失明の危機」
「誤診でございます」と自信満々のチャングムの表情で始まった45話、
これじゃユンス医局長の面目丸つぶれかと思いきや、
さすが世渡りだけは上手いユンス、
チャングムがまだ突き止められなかった病名を先に言い当て…
stanakaさん、こんにちは。
チャングムも立場を忘れて突っ走り過ぎですが、ドラマだから仕方ないですね。
普通はウンベクさまやイクピルせんせにもうちょっと相談してもいいんじゃないの?と思うんですが。
この猪突猛進を後押ししているのが皇后さまなので、この話も成り立つのでしょうね。
このドラマがウケたのは、まだ儒教の影響が根強い韓国でチャングム&皇后というスーパーウーマンが活躍する小気味良さ(ハラハラドキドキですが)、というのもあるのかもしれないですね。
チャングムは、チョンユンスと処方が対立したとき、王様が失明することまで言おうとしたんだけど、その直前に、オギョモに、不吉なことを並べるな、と止められています。
だから、ミンジョンホが、不吉なことだから黙っていた、というのは、そのオギョモが止めたことをさしているのだと思いました。
とん子さん、こんばんは。
そうですね権力闘争の狭間で、そんなことは全く気にしないチャングムという図式でしょうか。でも、そのチャングムの図抜けた能力が権力闘争の武器となってしまうという悲しさがあるかと思います。
ちょしさん、こんばんは。
>チャングム&皇后というスーパーウーマン
これは考え付きませんでした。このところで、シン・イクピルやウンベクに頼ると視聴者の期待を裏切ってしまうという観点もありますね。
terutellさん、こんばんは。
>そのオギョモが止めたことをさしているのだと
皇后の前に重臣たちを引き連れて登場したシーンですね? 確かにチャングムが言おうとしているところをオ・ギョモがさえぎっていますね。
そうすると皇后と邪魔が入らない環境で相談しなくてはいけないということですね。ただ、そんなことができる環境が作れるのかという問題はありますね。
「チャングム」第45話「失明の危機」
「宮廷女官 チャングムの誓い」(総合)第45話「失明の危機」。 めでたく海賊のお頭の娘ヨリじゃなくてヨニの病気を治し、宮中へ。菊の女官見習いとなって出世したチャングム。クミョンはチャングムに負けたくな…
こんばんは。
TBさせていただきましたので、よろしくお願い致します。
皇后を主役にした感想、興味深く拝見させていただきました。
確かに、今回は皇后にとっては賭けもいいところですよね。
チャングムがもう少し大人しければ物語は成り立たないし、確かに脚本もうまいなと、改めて思いました。
チャングム以外の人間模様もきちんと描かれていて、目が離せないですね。
奥義!!全身摩擦〈地上波第45話〉
幸か不幸か「アンチ チャングム」のキーワードでこのブログに到達する方が最近ちらほらいることが判明してまいりました(汗)。私個人としてはチャングムを決して「嫌い」じゃないんですけど、こういう人が自分の身近
stanakaさん、こんばんは。
アレには味があるんでしょうか。それだけがどうしても納得いきませんwww いくらチャングムの味覚が卓越しているといっても、感じられるんでしょうか???
皇后様の決めゼリフは「信じている」なのですが、これがどれくらい目下の者を縛る効力があるのか気になるところでもあります。
16日放送『チャングムの誓い』ウォッチング・レポート
本日放送の『チャングムの誓い』は第45話「失明の危機」でした。全てをかけたチャン
チャングムの誓い 第45話「失明の危機」
初回視聴時のレビューはこちら最高尚宮と女官長が牢から出たと思ったら、今度はチャングムとチョンホ様が投獄。あそこの牢は空けておいてはいけない、というきまりでもあるのでしょうか?相変わらず前の女官長とオ・…
チャングム・突き飛ばされる!!
昨夜放送のチャングム、第45話 「失明の危機」
まったく、牢へ入ったかと思えば、出されて・・・
出たかと思えばまた牢に入って・・・。
出たり入ったり出たり入ったり…もうずっと入っときなはれ。[:ピピピ:]
あ、ち…
stanakaさん、今日もお仕事お疲れ様でした。
・・・うちのブログに入れてくれたコメント読んだら、なんだか「お疲れっ!」って言いたくなったの(*^_^*)
さてさて手のひらをコロコロ返す皇后さま。でもあの皇后、ちょっと“ワル”だよね。チャングムにとったら、最終的にはいい人になるんだろうけど、歴史上にはかなり口うるさいイメージがあるようですねぇ。
あ、それではstanakaさん、明日から済州島行ってきまぁ~す!また情報仕入れてきますね!
stanakaさん、こんにちは
宮廷医務官シン・イクピルの誓い、是非見たいです! ヒゲ接着剤アレルギー、パク・ウンス氏の唇が最終回まで持たないかもしれませんがw
シン先生に限らず、チャングム脇役には素敵な人が沢山いますものね。私はチャンドクドラマ化希望です。
チャングム45話
第45話 「失明の危機 」 クミョン、謹慎処分後も料理していたのは何故?? それはそうと、料理のシーンは何時見ても心が躍る。 クミョンが使っていた白身タマゴ焼き器(お玉を3つ合わせたような形の) 欲しいわ~。…
rukoさん、おはようございます。
アレは無味無臭です・・と言っても実際になめたことも見たこともなくて、受け売りですが(^^ゞ
無味無臭だから昔から料理に混ぜて徐々に毒殺とかに使われていたのでしょう。あのグルメの中宗もきづかなかったくらいですから・・・・。
では、なぜチャングムは気づいたのか? お話だからということもあるでしょうが、人間の感覚は超絶的なところがありますから、他の人間が感知できないアレをセンシングできるチャングムというのが落としどころ・・・・(^_^)v
Sayopeeさん、おはようございます。
皇后は実際には権力欲が強くて、ドラマとは違うのでしょう。しかし、今回見ていて、チャングムと同じく時代に立ち向かうー人の女性という描き方はありだなと思いました。
ふみえさん、おはようございます。
私もチャンドクさんを描いたドラマは観たいです。
姐ご肌の彼女の性格や復讐のために医女になった経緯など魅力あるドラマになると思います。
46話前にぎりぎりセーフかしら(笑)
今回のチャングムは、今までの人生の学習効果が少しは出たようですね。
みんなのおかげね(ノ_・、)
慎重になるぐらい色々なものを背負っていたという事でしょうね。
アヒル事件の事が頭から離れていないのでしょうし、ちびチャングムの頃の味覚比べにおいても優れた能力を持っているチャングムという事なのでしょうから・・・ドラマっぽくて私的にはOKかな・・・。
味覚だけではなく、推理力もあったのかもしれませんね。
チャングム**地上波45**
地上波チャングムは『失明の危機』です。
その前に・・・44話はどうした???
当日、オフ会だった私は一次会で帰るはずでした、しかしチャングムのように
「(☆∀☆)ピーン♪」ときてしまい、思わず無謀にも後先何も…
okoさん、おはようございます。
チャングムは多少は慎重になったのでしょうが、復讐心はおさえようとしてもおさえられなくて、やはり暴走はややブレーキがかかったくらいかな・・・。
推理力もないと仮説が一旦くるっていますからね・・・・あそこから、○×へつなげるのは難しい。