九月の恋と出会うまで 著者:松尾由美
時間SFで始まり、ミステリーで進行して恋愛小説として終わった小説。ちょっと、ホロリとするラストは感動ものです。
東京郊外の旅行代理店に勤める北村詩織は27歳。趣味はモノクロの写真撮影でフィルムの現像までやるという本格派で今時のOLからはちょいとはみ出した女の子。
フィルム現像の臭いのせいでクレームをつけられ、クマのぬいぐるみのガンホーから「引越しちゃえば?」と言われた気がして、「アビタシオン・ゴドー」へ移ったのが事件の始まり。
松尾 由美
新潮社
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「アビタシオン・ゴドー」の住民はオーケストラの楽器演奏者の倉さん、美人女医の祖父江さん、普通のサラリーマンっぽい平野さんが住人。
そして、クマのぬいぐるみのガンホーに独り言を言っていると、エアコンのダクト用の穴からの人の声が聞こえてきた。1年後の平野だと言うではないか。さらに、詩織に自分を尾行して欲しいとまで依頼する。
なぜ、自分を尾行させるのか? 本当に1年後の平野だろうか?
普通っぽい–でも、モノクロ写真の撮影が趣味なんてそこで普通ではないが–OLがヒロインの小説。時間SFのジャンルに入るが、なぜエアコン・ダクトの穴が1年後の世界とつながったのかは説明はない。一つの小道具と思って読むべし。
この小説の真髄は徐々に隣人の平野さんに惹かれていく北村詩織の心の変化が読みどころ。ラストでちょっとしたどんでん返しがあり、それがとってもロマンチックでちょっとした涙を誘ってしまう。お奨めします。

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「九月の恋と出会うまで」 松尾由美
九月の恋と出会うまでposted with 簡単リンクくん at 2007. 6.22松尾 由美著新潮社 (2007.2)通常24時間以内に発送します。オンライン書店ビーケーワンで詳細を見る